日本に翻訳者会社は、一体何社あるのか?
日本翻訳連盟(JTF)が発行している「翻訳通訳白書」によれば、日本の翻訳会社数は2,500社あるとされています。
その中から、どうやって翻訳会社を選べばいいのか?
ここでは、翻訳で困っているみなさんが、どうやって翻訳会社を選べばよいのか、参考になるような情報をお届けしたいと思います。
安心出来る翻訳会社に頼みたいという方には
とにかく品質を重視したいという方には
とにかく安く、早く、翻訳したいという方には
「至急翻訳して欲しいが、AI翻訳では内容に間違いがないか不安だ」という方には
安心出来る翻訳会社に頼みたいという方には
一般社団法人 日本翻訳連盟(JTF)
日本翻訳連盟(JTF)とは、翻訳に関わる企業、団体、個人の会員からなる産業翻訳の業界団体で、内閣府からの認可も受けています。翻訳業界内では権威ある団体となり、翻訳会社が登録するには審査等も必要となります。ですので、まずは、日本翻訳連盟(JTF)に所属している翻訳会社から、探してみるというのがいいかもしれません。
JTFのサイトでは、翻訳会社リストという一覧ページがあり、対応言語や分野などによる翻訳会社検索も可能です。
- 検索エンジンなどで翻訳会社を探したい場合は、下記記事をご参照ください。
- 翻訳会社に依頼するメリットは?おすすめの探し方とは?
翻訳会社とセキュリティ
セキュリティを気にしている場合は、翻訳会社に原稿を送る前に、NDA(秘密保持誓約書)等について、確認しておいたほうがいいでしょう。現在、ほとんどの翻訳会社で、申し入れれば、NDA締結に応じてもらえますが、NDAを気にしない業界のお客様も多いので、必ず最初に締結するという業界の風土ではありません。ですので、NDAがマストの場合は、事前に翻訳会社に伝えておきましょう。
また、翻訳会社と翻訳者の間でもNDAが結ばれているかを確認しておいたほうがいいでしょう。
翻訳会社とPマーク
Pマークを取得している翻訳会社もありますので、個人情報が含まれている内容であれば、そうした翻訳会社を選定したほうがよいかもしれません。
先ほどご紹介しました日本翻訳連盟(JTF)の翻訳会社リストで、Pマーク取得済みの翻訳者会社だけを検索することが出来ますので、こちらで検索を行うと30件前後の翻訳会社がヒットします。(2024年11月現在)
翻訳会社とISO(翻訳サービスの国際規格)
翻訳業界でも、他の業界同様にISOが存在しています。ISO17100では、安定した翻訳品質を提供するために翻訳サービス提供者が具備すべき必要事項について規定がされています。つまり、ISOは品質を保証するものではないですが、安定した品質でサービスを提供するために努力している翻訳会社であるという目安にはなります。
- ISO17100の詳細については、下記記事をご覧ください。
- 翻訳サービスの国際規格:ISO17100とは
やはり、日本翻訳連盟(JTF)の翻訳会社リストで、ISO取得済みの翻訳者会社だけを検索することが出来ますので、こちらで検索を行うと60件前後の翻訳会社がヒットします。(2024年11月現在)
ちなみに、PマークとISOの両方を取得している翻訳会社で検索すると、20件前後まで翻訳会社が絞り込まれます。(2024年11月現在)
最近はPマークやISOを取得している翻訳会社も増えて来てはいますが、まだまだ、それほど多くはないというのが現状です。
品質を重視したいという方には
翻訳会社の評価
初めて、翻訳を依頼をする場合には、相手(翻訳会社)のことがよく分かりませんから、やはり第三者からの評価を参考にするしかありません。そこは、買い物をする際に、ユーザーレビューを参考するのと何ら変わりはありません。また、翻訳会社も、サイトに様々なページを用意していますので、一度そうしたページに目を通してみるとよいでしょう。
- ・取引実績
- ・お客様の声
- ・第三者機関による調査
- ・FAQ 等々
- もしよろしければ、参考までに、WIPジャパンのページをご覧ください。
- 主なお客さま
- 翻訳実績(Web媒体)
- お客さまの声(翻訳)
比較、ランキング、おすすめサイト
検索エンジンで『翻訳会社』というキーワードで検索すると、他の業界と同様に、【おすすめ●●社】などの表記で、多くの比較ランキング、おすすめサイトが、上位に表示されてきます。
純粋な第三者からの評価とは言い難い部分もありますが、Google検索で上位に表示されている以上、Googleに有益な情報ページとして認められたということですから、でたらめということはありませんし、参考にされてみてはいかがでしょうか。
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2024年11月現在、『翻訳会社』というキーワードで検索して上位に表示されるおすすめサイト
【22社比較】東京都の翻訳会社おすすめランキング!サービスを徹底比較
費用が安い翻訳会社15選!依頼するメリットや選び方も解説(比較biz)
おすすめ翻訳業者・会社比較ランキング
相見積りサイト
翻訳業界にもやはり、他の業界と同様に、相見積りサイトも存在しています。相見積りサイトのエージェントが仲介してくれて、利用者が依頼したい内容を事前にヒアリングの上、案件にマッチしそうな複数の翻訳会社に紹介するという仕組みです。
利用するメリットとしては、自分で一々複数の翻訳会社に相見積もりを取る必要がないということで、手間が省けますし、同じ説明を何度もせずに済みます。
デメリットとしては、仲介するエージェントが必ずしも翻訳の専門家ではないので、内容の伝達に齟齬が生じ、伝言ゲームみたいなことになってしまうかもしれません。
翻訳会社というカテゴリーに対応している相見積もりサイトとしては、アイミツ、EMEAO!などがありますので、そちらを利用されるかは別として、掲載されている翻訳会社を参考にしてみるのもよいかもしれません。
特定の分野に特化した翻訳会社
医学や法律、経済・金融などの分野にこうした特定分野専門の翻訳会社が多く見られます。
とりわけ、学会に提出するような学術論文、特許関連の翻訳などは、こうした特定の専門分野に特化した翻訳会社に頼んだほうがよいかもしれません。
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日本翻訳連盟(JTF)翻訳会社リストで条件指定した検索結果
【特許翻訳】+【ISO】+【Pマーク】の検索結果
出版翻訳や映像翻訳、吹き替えといった分野もまた専門の翻訳会社のほうが手馴れていると言えるでしょう。
ただ、最近では、YouTube動画の字幕用など、低価格での動画翻訳もありますので、用途と予算に応じて、使い分けてみてはいかがでしょうか。
コンテンツの制作も請け負う翻訳会社
レイアウトされている原稿を送った場合でも、翻訳会社の見積りには、原則レイアウト等の料金は含まれていません。翻訳のみのお見積りであり、レイアウトは別途費用になることがほとんどです。
中には、DTP(デザイン・レイアウト・組版など)で印刷用のデータ形式で納品出来る会社もあります。ウェブサイト制作の場合、HTML・CSSのコーディングによるデザイン・レイアウトの作成のほか、データベースシステムの構築などを請け負う翻訳会社もありますので、事前に確認しておくとよいでしょう。
- DTP翻訳の関連記事は、下記をご覧ください。
- InDesignで作成したドキュメントを翻訳したい方へ(Trados編)
- InDesignで作成したドキュメントを翻訳したい方へ(Memsource編)
ホームページ制作まで請け負っている翻訳会社もあります。ホームページ制作会社の依頼・相談・比較が出来るサイトでWeb幹事などで、そうした会社を探すことも出来ます。
映像翻訳を専門とする翻訳会社
先ほども触れましたが、映像翻訳は通常の翻訳と異なり、若干特殊な分野となります。テキストの原稿が存在せずに動画しかない場合、音声を聞いて文字を起こすところからはじまりますので、経験がある翻訳会社か、専門の翻訳会社に頼んだほうがよいでしょう。
- 映像翻訳に関する記事は、下記をご覧ください。
- 動画を字幕翻訳する前に知っておきたい!字幕翻訳のメリット、料金相場とは?
- WIPジャパンの動画字幕翻訳サービスについては、下記をご覧ください。
- ワンストップで利用できる動画字幕翻訳サービス
- 翻訳会社の関連記事は、下記をご覧ください。
- 翻訳会社を選ぶおすすめの依頼方法:失敗しない10のキホン
- 【2024年最新版】翻訳料金や単価はどのように決まるの?相場はどれくらい?
- 翻訳会社に依頼するメリットは?おすすめの探し方とは?
- 翻訳の費用対効果を最大化させるには?
安く、早く、翻訳したいという方には
AI翻訳(無料)
『英語で送られて来たメール、なんとなくでいいので、内容を、意味を知りたい』それぐらいであれば、無料のAI翻訳でも十分かもしれません。昔と違って、今ではAI翻訳の精度も非常に高くなって来ています。
無料のAI翻訳では、Google翻訳がよく知られていますが、翻訳業界の中でこれまでは、DeepL翻訳が最も翻訳の品質が高いと評価されていました。
- AI翻訳の詳細記事は、下記をご覧ください。
- AI翻訳アプリの精度をプロの英語翻訳者が実際に検証してみた
- 翻訳のプロがAI翻訳(DeepL)を検証してみた(その1)
- 翻訳のプロがAI翻訳(DeepL)を検証してみた(その2)
- チェッカーから見たAI翻訳の限界
生成AIを使って翻訳
これまで Google翻訳、DeepL翻訳 の2強であったAI翻訳ですが、2023年以降、生成AIの出現により情勢が大きく変わって来ています。
従来のAIが、人間から与えられた大量の学習データをベースにして結果を予測していたのに対し、生成AIでは深層学習(ディープラーニング)によって、AIが自ら学習を重ね、人間がインプットしていない情報やデータすらも取り込んで、回答を導き出します。現在その生成AIの代表格がChatGPTになります。
ChatGPTは何にでも活用できますが、もちろん翻訳に使うことも可能です。2024年の時点で最新ヴァージョンのChatGPTでは、DeepL翻訳の翻訳品質を超えたとの評判もあり、特に、原文が日本語から中国語等のアジア言語に翻訳する場合は、Google翻訳、DeepL翻訳よりも訳質が良いと言われています。
また、ご存知かとは思いますが、ChatGPTは質問(指示)となるプロンプトの内容によって、回答の質が大きく左右されます。ChatGPTを翻訳に利用するのであれば、事前にネットなどで翻訳のプロンプトについて調べておいたほうがよいでしょう。
生成AIのサービスは日々増え続けていますが、最近では和訳で利用した際の日本語の流暢さなどからAnthropic社 の Claude(クロード)も注目を集めています。
無料で利用できる代表的なサービスとしては以下があります。
- 無料で利用できる代表的な生成AI
ChatGPT OpenAI社による現在最も知名度が高い生成AI
Claude アメリカのAIスタートアップ企業「Anthropic」が開発 - Gemini 「Google」が開発した生成AIサービス
- COPILOT 「Microsoft」が提供する生成AIを活用したツール群、主にMicrosoft 365やAzureプラットフォームに統合されている
- Llama 「Meta社=旧Facebook」が開発
- Mistral フランスに拠点を置くAIスタートアップによる開発
- Grok イーロン・マスクが率いる「xAI社」によって開発、特にX(旧Twitter)プラットフォームでの利用を目的としている
- Perplexity 元GoogleのAI研究者たちによるAIスタートアップ企業「Perplexity AI, Inc.」が開発
- AI翻訳の詳細記事は、下記をご覧ください。
- 【2024年版】AIによるウェブサイト多言語化の最新動向
- ChatGPTを含むAI翻訳と人間の翻訳はどんな点が違うのか
DeepLやGoogle翻訳などを使ったWebサイト外国語版の制作 - I翻訳を活用した多言語対応のWEB制作
クラウドソーシングで翻訳
今は、ランサーズ、クラウドワークスなどのクラウドソーシング系マッチングサイトなども多数ありますので、そうしたサービスで、翻訳を頼むことも出来ます。
- クラウド翻訳の記事については、下記をご覧ください。
- ECサイトの翻訳はどうすればいいのか?
ポストエディット
AI翻訳などで自動的に出された翻訳結果を、人間が修正して訳文を完成させるという手法です。「ポストエディット(通称PE)」と呼ばれています。最終的には、人間がチェックして作業を行うために、翻訳料金が劇的に安くなる訳ではありませんが、3割前後のコストカットも可能です。予算を少しでも抑えたいという場合は、翻訳会社に相談してみるといいかもしれません。
- ポストエディットの詳細については、下記記事をご覧ください。
- ポストエディットとはどのような翻訳手法?工数やコストが減らせるの?
- AI翻訳の前に:プリエディット、ポストエディットとは何か?
- ポストエディットの国際規格:ISO18587とは
また、実際にポストエディットはどれぐらいの翻訳品質なのか?やはりみなさん、疑問に思われるかと思います。WIPジャパンでは、英語原文のブログ記事をポストエディットで日本語に翻訳した記事をアップしていますので、ご覧になってみてください。
ノーチェック
実は、翻訳会社が言う納品訳文とは、担当の翻訳者が翻訳した訳文を、第三者のチェッカーがチェックして納品しており、そこまでが1セットになっています。
担当翻訳者によるセルフチェックのみで、チェッカーによるチェックがない場合は、その分を安くすることが出来ます。途中工程が減りますので、納品スピードも当然速くなります。
「納品された翻訳文を社内でチェック出来る人材がいる、体制がある」「品質はそれほど重要ではなく、あくまでコストとスピード重視」といった場合は、一度翻訳会社に言ってみるといいかもしれません。
「至急翻訳して欲しいが、AI翻訳では内容に間違いがないか不安だ」という方には
オンラインで365日・24時間対応のクラウド翻訳サービス
「至急翻訳して欲しいが、AI翻訳では内容に間違いがないか、まだ不安だ」という方々も多いかと思います。
そんな場合は、365日・24時間対応で、依頼から納品までがサイト上で完結出来るというコンセプトのオンラインのクラウド翻訳サービスというものもあります。サイトへの会員登録は必要になりますが、いずれも納品スピードの早さと低価格な料金というのが特徴ですので、とにかく至急で翻訳して欲しいという場合はこちらを利用するのもいいかもしれません。
2024年11月現在、AI翻訳普及の影響を受けて、オンライン翻訳のサービス終了が相次ぎ、現在でも利用できるのは以下となっています。
- 現在も利用できるオンライン翻訳サービス
gengo
TRANSMART(トランスマート)のクラウド翻訳
Webで翻訳
こちらはサービス提供終了となりました。
・クラウド翻訳「訳す」
・GMOスピード翻訳
・Conyac
翻訳会社の探し方 まとめ
特別に急いでいる、安く済ませたいという場合以外は、以下の条件に該当する翻訳会社から探した方が間違いが少ないと言えます。
1)下記条件をもとに翻訳会社を絞り込みます。
-
信頼:日本翻訳連盟(JTF)の加盟
セキュリティ:PマークもしくはISMS(情報セキュリティマネジメントシステムの国際規格:ISO/IEC 27001)認証の取得
品質;ISO 17100(翻訳サービスの国際規格) 認証取得
2)上記を満たした翻訳会社で絞り込んだら、その会社のサイトで以下の情報を確認しましょう。
-
- ・取引実績
- ・お客様の声
- ・第三者機関による調査
- ・FAQ 等々
3)急ぎであったり、コストを抑えたい場合は、以下対応してもらえるかなど、翻訳会社に相談してみましょう。
-
- ・ノーチェック
- ・ポストエディット
- ・ボリュームディスカウント
・原稿の一部翻訳 など
すぐに探せるインデックス
追記等、更新の予定です。
- 日本翻訳連盟(JTF)のリストから翻訳会社を探す
- 日本翻訳連盟(JTF)の翻訳会社リスト
- ISOとPマークの両方を取得している翻訳会社の検索結果
- ISOを取得している翻訳会社の検索結果
- Pマークを取得している翻訳会社の検索結
-
日本翻訳連盟(JTF)翻訳会社リストで条件指定した検索結果
【特許翻訳】+【ISO】+【Pマーク】の検索結果
-
翻訳会社を検索して探せるサイト
日本翻訳連盟(JTF) -
- 日本翻訳連盟(JTF)の翻訳会社リスト
- 通訳・翻訳会社ジャーナル(通訳者・翻訳者向け)
- ◆ 翻訳に使える生成AI(無料)
- ChatGPT(OpenAI)
- Claude(アメリカのAIスタートアップ企業「Anthropic」が開発)
- Gemini(Googleが開発)
- COPILOT(Microsoftが提供する生成AIを活用したツール群、主にMicrosoft 365やAzureプラットフォームに統合されている)
- Llama(Meta社=旧Facebookが開発)
Mistral(フランスに拠点を置くAIスタートアップによる開発)
Grok(イーロン・マスクが率いるxAI社」よって開発、特にX(旧Twitter)プラットフォームでの利用を目的としている)
Perplexity(元GoogleのAI研究者たちによるAIスタートアップ企業Perplexity AI, Inc.が開発)
- ◆ オンライン翻訳サービス(24時間対応、早さと安さ)
- Gengo
TRANSMART(トランスマート)のクラウド翻訳
Webで翻訳
- ◆ クラウドソーシング
- クラウドワークスの特急翻訳・専門翻訳
ココナラの翻訳の依頼
ランサーズの翻訳・通訳サービス ランサーズの翻訳・通訳サービス
- – 英語翻訳・英文翻訳
- – 中国語翻訳
- – 韓国語翻訳
- – フランス語翻訳
- – スペイン語翻訳
- – ドイツ語翻訳
- – その他翻訳
- – 映像翻訳・出版翻訳・メディア翻訳
- ◆ 比較、ランキング、おすすめサイトなど
- 【22社比較】東京都の翻訳会社おすすめランキング!サービスを徹底比較
- 【多言語翻訳】おすすめの翻訳サービス12選を比較
- おすすめの翻訳会社25選!依頼するメリットや選び方も解説(比較ビズ)
- 東京都のおすすめ翻訳会社8選 - アイミツ
- 翻訳会社一覧まとめ
- ◆ 相見積もりサイト
- アイミツの翻訳会社検索
- EMEAO!の翻訳会社検索
- 比較bizの翻訳家(通訳)に一括で見積もりする
- ◆ WEB制作会社にサイト多言語化を頼みたい
Web幹事
◆ AIでWEBサイトを多言語化したい
AIシュリーマン
WOVN
shutto翻訳- Myサイト翻訳
ヤラクゼン - WEGLOT
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