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Jun. 24, 2025

口コミ文化の深掘り:レビューやコメント、海外と日本ではこんなに違う!(インバウンド編)

 

近年、消費者の購買行動において、レビューやコメントといった「口コミ」の影響力は絶大です。しかし、この口コミ文化は国や地域によって大きく異なります。特に、海外と日本ではその表現方法、重視するポイント、そして利用するプラットフォームに顕著な違いが見られます。

この違いを理解することは、インバウンド顧客からのフィードバックを正しく理解し、効果的な情報発信を行う上で欠かせません。

1. 表現方法と内容の傾向

日本のレビュー・コメントの特徴

  • 丁寧で控えめな表現: 「〜でした」「〜だと思います」など、断定を避ける丁寧語や推量表現が多く用いられます。直接的な批判や強い意見は避けられがちです。
  • 「おもてなし」への言及: サービスや店員の対応など、「おもてなし」の質に言及するレビューが多く見られます。細やかな気配りや親切さが高く評価されます。
  • 細部にわたる記述: 商品やサービスの細かな特徴、利用シーン、感じたメリット・デメリットを具体的に記述する傾向があります。
  • 「普通」はポジティブ: 「普通に良かったです」「特に問題ありませんでした」といった表現は、日本においては「悪くない」「期待通り」というポジティブな意味合いを持つことが多いです。
  • ネガティブレビューは少なめ、あってもオブラートに包む: 不満があっても、直接的な批判は避け、「もう少し〜だったら嬉しい」「〜が改善されるとより良い」といった遠回しな表現や、全体評価を下げずにコメントだけ残すケースが見られます。

海外(特に欧米)のレビュー・コメントの特徴

  • 直接的で具体的: ポジティブな評価もネガティブな評価も、非常に直接的かつ具体的に表現されます。「Excellent!」「Terrible!」といった明確な言葉が使われます。
  • メリット・デメリットが明確: 「良かった点」「悪かった点」を箇条書きでまとめるなど、簡潔かつ分かりやすく評価を伝える傾向があります。
  • 感情表現が豊か: 感動や興奮、失望など、自身の感情を率直に表現するコメントが多く見られます。
  • 機能性や費用対効果を重視: 特に商品レビューでは、機能が期待通りか、価格に見合っているか、という点が厳しく評価されます。
  • ネガティブレビューも積極的に投稿: 不満があれば、その原因や状況を詳細に記述し、改善を求める形で積極的に投稿します。これは「次に利用する人の参考になるように」という意識も背景にあります。

中国のレビュー・コメントの特徴

  • ビジュアル(写真・動画)の重視: テキストだけでなく、大量の写真や短い動画を添付してレビューする傾向が非常に強いです。特にXiaohongshuやDouyinでは、写真映えや動画のクオリティが重視されます。
  • KOC(Key Opinion Consumer)の影響力: 一般のユーザー(KOC)のリアルな使用感や体験談が非常に重視されます。企業からのPRよりも、友人や一般ユーザーの「生の声」が信頼されます。
  • 詳細な情報共有: 購入品や体験については、価格、入手経路、使用感、写真の撮り方(映え方)まで、詳細なガイドのように記述されることがあります。
  • 「おすすめです!」のような簡潔な表現も多い: 感動が強い場合や、忙しい場合は、短い一言と多くの絵文字、そして写真で表現することもあります。
  • ネガティブレビューも率直: 不満があれば率直に記述しますが、個人的な感情よりも「次に利用する人が同じ失敗をしないように」という情報共有の意図が強い傾向もあります。

2. 利用するプラットフォームの違い

レビューやコメントが投稿されるプラットフォームも、国によって主流が異なります。

日本の主な口コミプラットフォーム

  • 食べログ、Retty、ぐるなび: 飲食店
  • アットコスメ: 化粧品、美容
  • https://www.google.com/search?q=%E4%BE%A1%E6%A0%BC.com: 家電、日用品
  • Amazon、楽天: ECサイト内の商品レビュー
  • Google マップ: 店舗全般(特に地域ビジネス)
  • 旅行系OTA(じゃらん、楽天トラベル、Booking.comなど): 宿泊施設、体験

海外(特に欧米)の主な口コミプラットフォーム

  • Google マップ/Google Business Profile: 店舗全般(最も重要性が高い)
  • Yelp: ローカルビジネス全般(特にアメリカ)
  • TripAdvisor: 旅行、ホテル、レストラン、観光スポット
  • Amazon: ECサイト内の商品レビュー(世界的に強力)
  • Booking.com, Expedia: 旅行系OTA(宿泊施設、体験)
  • Facebook Reviews: ローカルビジネス、企業ページ

中国の主な口コミプラットフォーム

  • WeChat(微信): 親しい友人間の情報共有(モーメンツ)、公式アカウントへのコメント
  • Douyin(抖音、中国版TikTok): ショート動画でのレビュー、ライブコマースでのコメント
  • Xiaohongshu(小紅書): ファッション、美容、旅行、グルメに関する詳細なレビュー(写真・動画重視)
  • Dianping(大衆点評 - 大众点评): 飲食店、美容院、エンタメ施設などローカルサービス全般の口コミ(中国版Yelp/食べログ)
  • Ctrip(携程旅行網 - Trip.comの親会社)/ Fliggy(飛猪): 旅行系OTA(ホテル、航空券、体験のアフターレビュー)
  • Taobao(淘宝)/ JD.com(京東): ECサイト内の商品レビュー(写真・動画、ライブ配信でのコメントが主流)
  • Weibo(微博): 公開の口コミ、特定のトピックに関する議論

3. インバウンドビジネスへの示唆

これらの違いを踏まえ、インバウンド顧客からのレビューを管理し、集客に活かすためには、以下の点を考慮すべきです。

  • プラットフォームの選択: ターゲットとする国の主要な口コミプラットフォームを把握し、そこで評価を得られるように戦略を立てる。特に中国市場では、WeChat、Douyin、Xiaohongshu、Dianpingでの口コミ獲得が極めて重要。
  • 表現の文化差を理解:
    • 日本の事業者側が海外からのレビューを読む場合: 「直接的すぎる」「批判的だ」と感じても、それが海外では標準的な表現であることを理解する。改善点として真摯に受け止める姿勢が重要。
    • 日本の事業者側が海外に情報発信する場(例:海外SNSでのコメント返信): 日本的な丁寧さも大切にしつつ、簡潔で分かりやすい表現を心がける。
  • ビジュアルの重要性: 特に中国のプラットフォームでは、魅力的な写真や動画がレビューの質を大きく左右します。ユーザーが投稿しやすいように、写真映えする環境づくりや、魅力的な素材の提供も有効です。
  • ネガティブレビューへの対応: 海外ではネガティブレビューも「参考になる情報」として認識されます。批判を恐れず、迅速かつ誠実に対応することで、かえって信頼度が向上することがあります。公開での返信は、他のユーザーにも誠実な姿勢を示す良い機会になります。
  • UGC(ユーザー生成コンテンツ)の促進: 良いレビューやコンテンツを自然発生的に生み出してもらえるような仕掛け(例:SNS投稿キャンペーン、タグ付けの推奨)を検討する。


口コミは、国境を越えて影響力を持つ強力なツールです。文化やプラットフォームの違いを理解し、適切に対応することで、インバウンド顧客からのフィードバックを最大限に活かし、次の集客へと繋げることができるでしょう。

 

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