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2021 Sep. 14

基礎から学ぶ多言語・越境EC 紙上セミナー

 

    【目次】
  1. 1. 越境ECの市場規模
  2. 2. パンデミック前後のECシェア
  3. 3. 多言語ECで販路開拓
  4. 4. 考えるタスクを因数分解してみましょう
  5. 5. 越境ECに関する各国規制について
  6. 6. 商標・意匠について

1. 越境ECの市場規模

 

図は、2014年から2024年までの世界の電子商取引売上高の推移と今後の予測です。2019年は約37兆円でしたが2020年約47兆円、2021年や約54兆円となり、2020年60兆円、3年後の2024年には約70兆円規模の市場になると予測されています。

 

日本・中国・アメリカの3国間の越境ECの市場規模について、経済産業省2020年度調査報告書のデータによりますと、中国の越境ECでの購入額は約3兆6,652億円(12.3%)で、内訳はアメリカから2兆94億円(約16.3%)、日本から1兆6,579億円(7.9%)となっています。アメリカの越境ECでのの購入額は約1兆5.570億円(11.8%)、中国からアメリカへは6,535億円(15.0%)、日本からは9,034億円(9.7%)になっています。

 

2. パンデミック前後のECシェア

 

コロナ禍において移動が制限されたため各国とも電子商取引が急激に盛んになりました。図はパンデミック前後の小売総額に占める電子商取引のシェアの推移ですがアメリカ11%から22%に、イギリス21.8%から31.3%に、フランス9.2%から18.2%に、ドイツ8.7%から13.8%、カナダ12%から25%、ロシア5%から14.18%に伸びています。

 

3. 多言語ECで販路開拓

 

コロナ禍のためインバウンド需要が壊滅的になり、企業は越境ECを使っての販路開拓に活路を検討し始めたものの「越境ECを始めたいけど、何をどう売ればいいかわからない」という方も増えてきた印象があります。ここではそんな方のために考え方のヒントとなるような情報をお伝えします。

考え方を簡単にしますと「何の商品を」「どの国や都市で誰/どの層に対し」「誰と組み」「いくらでどう売るか」を考えていく必要があるということです。

 

4. 考えるタスクを因数分解してみましょう

 

1.「何を売るのか?」

まずは、売るものを決める必要がありますが、国によって規制等が変わります。そもそも日本から輸出できるものなのか、日本を輸出できても現地国では輸入できるものなのか、配送業者は輸送してくれるのか、こうした情報の確認が必要です。

 

2.「何を売るのか?」

 

次に、商品が決まったら、リソースを集中させるためにどの地域に売るか、絞り込みが必要です。北米、欧州、中国、東南アジア、中南米なのか。たとえ同じ国の中であっても、アメリカや中国等、広大な国の場合、どの都市・地域なのか。によって気候や食文化や文化の違いによってニーズが異なります。

加えて、その買い手は個人ですか、企業ですか、購買年齢はどのくらいですか、など、「誰」に対して売るのか(売れるのか)を考える必要があります。

 

3.「誰と組んでどう売るか?」

 

「何を売るか」「どこに売るか」が決まったら販売チャネルを考える必要があります。B2Bで売るのかB2Cで売るのかについて考えます。

現地のマーケットプレイスに出店するのか、自社サイトするのか。自社サイトでも、多言語ECにするのか、その国の専用のECサイトにするのかを考えていきます。

また、現地のマーケットプレイスへ出店する場合、現地ではどんなマーケットプレイスが人気なのか、日本から出店するにはどうすればよいのか、競合商品はあるのか、ある場合、販売価格帯はどうなのか、を調べます。

B2Bで販売する場合、サイトの言語はどうするのか、問い合わせ対応はどうするのか。モバイルアクセス時代において、PCメールベースの対応の場合、時差があることも加わって、せっかくの販売機会を逃す場合もあります。

 

4.「どうやって売上を上げるか?」

 

ECサイトを作っただけでは、マーケットプレイスに出店しただけでは、当然お客は来ません。どうやって訴求するかを考える必要があります。

サイトに来場してもらってから、どうやって購入ボタンを押してショッピングカートに入れて貰えるか、かご落ち(カート離脱)せず決済完了まで進んでもらえるか、越境で1回購入していただいたらリピート購入してもらうにはどうすればいいか、客単価を上げ越境EC購入のハードルを下げるためにはどうすればいいか。

また、会社のパンフレットや製品カタログなど同梱する場合、対象国向けに作成するのか、そもそも日本国内向けに作られたパンフレットの内容やデザインでそのまま翻訳するだけでいいのか、も考えていく必要があります。

また購入者はどこに集まっているのか、何を読んでるのか、ネットで情報収集しているのか、もしかすると雑誌を見ていたりするかもしれません。SNSなどかもしれません。こうしたことを知る必要があります。

 

更に細かく分解すると、現地で販売するには許可が必要か、法規制はどうか、表示規制はどうか、現地競合商品はどのようなものがあるか、どんな人達が買っているか、マーケットプレイスが複数ある場合、マーケットシェア率と出店難易度はどうか、出店予算・マージンはいくらか、等々を考える必要があります。

現地メディア、現地で主流のSNS、オンライン広告などの訴求方法や施策も考えていかなければなりません。

 

たとえば、表示規制については、一例として、あるクライアントさんが、イタリアの現地代理店、これは実店舗ですが、表示部分をシール貼りで対応し商品を置いていたのですが、税務警察が来て「シールではダメ」と言われた事例がありました。

商標権についても対策する必要があります。日本も中国も商標は先願主義です。海外のことをあまり考えずに日本国内で商品販売していると思いますが、カタログの公証等による対策など知識も必要です。

また、意図せず非典型的商標権侵害で商標権侵害側となってしまうこともあるのでこのような知識も必要です。

 

5. 越境ECに関する各国規制について

規制取扱商品(アジア例)

地域

規制取扱商品

中国

・越境EC小売輸入品リスト(ポジティブリスト)公布(2016)。

・それぞれのECサイトでは規制取扱商品につき関連の管理規定を定めている。

台湾

・年齢確認が必要なタバコ、酒類や、薬事法に基づく通達(販売不可商品)

・医薬品・化粧品などの個別販売商品は要許可・手続き

・一般取引禁止商品、実店舗のみ販売可能商品(酒、タバコ)、EC販売制限商品(医薬品、一部医療器具)。

香港

・コンタクトレンズなど、禁止や規制対象商品あり。

・化粧品、香港衛生署に事前相談し、必要に応じ認可申請要(「消費品安全条例」)。 パッケージ等英語・中国語表記ラベル貼付

・医薬品等:製品登録・輸入、劇薬取扱い等ライセンス(Pharmacy and Poisons Ordinance)。

・玩具等「玩具および子供向け製品安全条例」。

・牛乳・乳飲料、冷凍菓子等、個別に輸入規制

韓国

販売禁止:タバコ(「タバコ事業法」)医薬品(「薬事法」)

販売制限(申告):健康機能食品(「健康機能食品に関する法律」、医療機器(「医療機器法」)

販売制限(承認):酒類(「酒類の通信販売に関する命令委任告示」)

シンガポール

輸入禁止品目/管理品目あり。管理品目は輸入ライセンスの取得要

マレーシア

輸入規制品目と同規制。 

食品は規制が厳しく、品目ごとに輸入規制確認要

インドネシア

化粧品、食品等医薬食品監督局(BPOM)認可取得要

電化製品(洗濯機、冷蔵庫、エアコン、アイロン、ケーブル、ファン等)、玩具等規格(SNI)の取得義務

フィリピン

関税法、共和国法第4653(古着)

ベトナム

・化粧品:税関手続きに先立ち、商品毎に化粧品開示書取得要

・児童用玩具、ベビーカー:輸入前に児童用玩具規制適合認証要

・健康食品(サプリメント等):輸入前に規制適合性の宣言または食品安全基準適合性の宣言書を登録必要。

  出典:JETRO「越境EC調査データ集」より抜粋

 

規制についてですが、これはJETROの越境ECに関する調査データより抜粋したアジア地域の法規制の一例です。

例えば、中国ですと越境EC小売輸入唯品リスト(ポジティブリスト)などがあり、台湾はたばこ規制、香港では日本で販売して良いもの(コンタクトレンズなど)でも販売できない規制があります。

このように各国で異なるので調べる必要があります。

 

規制取扱商品(欧州・中南米例)

地域名

規制取扱商品

米国

農林水産物や食品は輸入禁止、輸入制限あり、バイオテロ法にFDAに貨物到着前の事前通知、通知番号を受け、税関申告要

化粧品: FDCAにより、法定基準を満たさないものや不正表示のものなどは輸入禁止

医薬品:FDCAにより、FDAの許可がない医薬品の輸入禁止

オーストラリア

・輸入規制品目と同規制。・豪州政府の方針として、EC販売は実店舗販売と同様の規制下で管理されている。

2010年競争・消費者法(オーストラリア競争・消費者委員会(ACCC)が執行)。

2003年連邦スパム規制法(オーストラリア通信メディア庁[ACMA]が所管)。

201771日以降、海外拠点から豪州にデジタル製品・サービスを提供する企業を対象にGoods and Services Tax 10%税を課す。

カナダ

・オンラインでの医薬品販売は規制されている。

・オンラインに限らずカナダ向けに輸出が規制されている製品がある。

Amazon.caや運送会社のサイトにカナダに輸送可能なもの、規制されているもの等説明文あり。

イギリス

国内小売流通に準じ、ECに限った品目規制はない。EU域内で販売(上市)される品目基準適合マーク(CEマーク)や指定項目について適切なラベル表示(食品など)義務など付けられている。越境ECについては、EU輸入規制に準拠。

フランス

EUに準拠。・模倣品、児童わいせつ物、石綿(アスベスト)を含む製品、ビスフェノールAを含む食品容器・哺乳瓶、犬・猫の毛皮を含む製品、危険物質を含む製品は輸入禁止。絶滅の恐れのある動植物およびその加工品、二重用途物品、アルコールなどは輸入制限有り。

・玩具、ハイテク製品、家庭用電気機器の製品などCEマーキング対象製品には、CEマーキングの貼付が必要。

・電化・電子機器、RoHS指令により禁止されている物質を使用していないか確認が必要。

・乳幼児用製品、自転車など安全性の確保が必要な製品には強制規格があるので、規格に適合しているか確認が必要。

ドイツ

・ドイツ小売規制に準拠。・有機食品を取り扱う場合(有機をうたう場合)、認可・登録が必要。

・医薬品のオンライン販売についても認可制。・ドイツで実店舗を有することも必要。

メキシコ

ECに限った規制取扱商品は無いが、非関税規制は同様に守る必要あり。

・税関法、貿易法、輸出入一般関税法、経済省貿易細則・判断基準省令、その他省庁輸入規制(品目リスト)省令に定めのある品目。

・麻薬やわいせつ物、危険物など万国郵便条約に基づく禁制品(国際郵便のケース)。

・メキシコ公式規格(NOM)履行義務に定めのある品目。

ブラジル

・通常の規制輸入品目と同じであるが、各EC事業者が設ける規制取扱商品がある

(例、タバコを取り扱い禁止EC事業者あり)、契約書の確認が必要。

  出典:JETRO「越境EC調査データ集」より抜粋

 

アメリカではバイオテロ法などの規制やFDCA(連邦食品 ・医薬品・化粧品法)の規制があります。オーストラリアでは、ECに実店舗と同様の規制が課せられ、消費者法、越境EC事業者への課税、日本から輸出が規制されている医薬品などがあります。

EU各国については、指令に準拠しているもの、製品によってはこれから各国統一規制にするカテゴリもあります。

またAmazon、LAZADA、LINIOなど複数か国にまたがってサービスを展開しているマーケットプレイスはそれぞれ独自の規約にて規制していますので注意が必要です。

 

6. 商標・意匠について

商標

出典:https://www.jpo.go.jp/system/basic/trademark/index.html

 

商標については、特許庁の資料になりますが、図左が国内の商標登録審査の流れになります。上が海外に申請する場合のフローになります。

 

出典:https://www.jpo.go.jp/resources/report/sonota-info/document/panhu/panhu18.pdf


各国に代理人を立てて、その国の言語で直接出願する方法とマドプロ出願(マドリッドプロトコル)、つまり日本の特許庁で一括窓口になりWIPOで国際登録を行い各国に通報する方法があり、こちらは英語で行なえます。

 

意匠ジュネーブ改正協定に基づく国際出願 63の国及び政府機関(2020.4)

出典:https://www.jpo.go.jp/resources/report/sonota-info/document/panhu/hague_geneva_ishou.pdf

 

意匠についても、各国に代理人を立てて直接出願する方法とジュネーブ改正協定に基づく国際出願という方法があります。

なお、商標権については非典型的商標権侵害というものがあります。コピー商品といったような従来の典型的な権利侵害に当てはまらず、違法性が必ずしも明確になっていないと思われる行為についても注意する必要があります。

例えば、小分け、加工、改変して当該商標を付して売る行為、再包装し商標を付ける行為、商標を抹消して売る行為などがあります。

また、「〇〇〇好きな方にもおすすめ!」「〇〇〇風バッグ」「〇〇〇からの乗り換えいかがですか!」(〇〇〇は商標名)といった文章、SNSでの商標名のハッシュタグや検索補助キーワードなどを使用する行為にも注意が必要です。

例えば、取り扱っているブランドの実店舗の画像を入れたり、そのブランドの歴史のページを作ったりする行為も侵害にあたるケースがあります。「〇〇い恋人」といったパロディ商品を販売することも侵害に当たる場合があります。

つまり、その意図がなくても、知らないうちに侵害しているケースがあるということを改めて頭に入れておく必要があります。

 

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