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2020.Aug.18

今だからこそ、準備しておきたい外国語メニュー(和英翻訳編)

 

新型コロナ以前、日本の食文化は世界で高く評価され、3千万人以上の訪日外国人が日本の食に舌鼓を打っていました。このころがすでに懐かしい感じになっています。

しかし、ワクチン開発等により新型コロナはいずれ終息します。そうなれば以前と同じように、次第に訪日外国人が増加していきます。中長期的にみれば、日本はやはり観光立国を目指していくことになるでしょう。

そんな今だからこそ、訪日外国人受け入れ再開を見据え、在日外国人への多言語による情報発信を含めて、少しずつ準備を開始しておくと、中長期的な売上増加につながります。

過去、翻訳会社WIPジャパンでは、飲食店や観光業界のお客様からメニュー翻訳のお問合せを多くいただいてきました。メニュー翻訳の実績も日本語の文字数で400万字以上となりました。

今後、日本の食文化の魅力を効果的に多言語で発信するために、どんなことが重要になるのでしょうか。WIPジャパンで蓄積されたメニュー翻訳のノウハウ、その一部をご紹介します。

訪日観光客にとって、日本食は未知の料理

料理には、素材や調理法、味付けなど、知りたい情報、伝えなくてはならない情報が多くあります。ハラールを重視する場合は、細かい成分表示や食材管理に関する情報発信も必要となるでしょう。

日本人にとっては馴染みがあり、直感的に理解できる一品でも、訪日観光客にとっては初めて食べる、未知の料理となります。

本来であれば、すべてを表示したいところですが、メニューに掲載できる情報は限られています。では、どうすれば限られた単語数、文字数内で料理名を伝えることができるのでしょうか。

 

 

「唐揚げ」は、本当に「Fried chicken」?

「唐揚げ」は「Fried chicken」と訳されがちですが、本当にそれでよいのでしょうか。

広義的には、鶏肉を揚げたもの(「Fried chicken」)というカテゴリーですが、唐揚げの調理方法や味付けを考えると、同じものとは言い切れません。

日本の「唐揚げ」は「Karaage」であり、「Fried chicken」とは似て非なるものです。

 

 

「Tempura」「Sushi」「Sukiyaki」は、日本語でも大丈夫!

「近年の世界的な日本食ブームもあり、世界的に認知度を得ている日本食が増えてきています。「Tempura」、「Sushi」、「Sukiyaki」は以前から有名でしたが、今では「Ramen(ラーメン)」や「Takoyaki(たこ焼き)」も、英語圏ではそのまま問題なく通じます。

日本固有の料理名が世界で広く知られている場合は、そのまま表記するという方向性もあるでしょう。

 

 

日本食の認知度を知るには?

では、日本固有の料理名をそのまま表記するか否か、その線引きとなるガイドラインをどう考えればいいでしょうか?

 

英語圏やヨーロッパ圏であれば、まずWikipediaの表記を確認してみることをお勧めします。

 

海外のWikipediaで一般的な単語として日本の料理名が表記されている場合は、認知度が高いと考えてもよいのではないでしょうか。ちなみに、「Wasabi」「Yakitori」も一般的な単語として紹介されています。

 

中国語簡体字に翻訳したい場合、中国ではWikipediaが使われておりませんので、代わりに百度百科事典などを参考にするとよいでしょう。

 

 

英語メニューの注意点

日本食のメニューには、実に多くの外来語が含まれています。英語に翻訳する場合、以下のようなことに注意しましょう。

まずは、どんな料理か、直感的に理解できるように意訳しましょう。素材(牛肉、豚肉、鶏肉、魚)、調理方法、味付けがメニューから簡単にわかると、お客様もオーダーをしやすいでしょう。

料理名が英語、フランス語、イタリア語発祥のものも多いので、外来語の表記を参考にした翻訳がよいでしょう。(パスタ、ステーキ、ハンバーグ等)

また、重要性が高い情報とそうでない情報を取捨選択して翻訳することも必要となります。具体的には、日本人の感性に訴える日本的な駄洒落・擬音語・擬態語などがメニュー名にはよく使われていますが、そうしたものをできるだけ削除するなどして、シンプルに伝えることも大切です。

 


・そのままストレートに意訳する

例えば、「やきとりくん」というメニューの場合、「Yakitori」とそのままストレートに翻訳した方が、余計な情報を与えてお客様を混乱させることはありません。

 

 

・擬音語・擬態語は、意訳あるいは省略する

「ほかほか」「あつあつ」「ひえひえ」「もりもり」などは、日本語でよくある表現です。必要な情報は「hot」、「cold」、「large」ですので、わかりやすい適切な単語で表現するか、必要性がなければ省略してしまいましょう。

 


・不適切な修飾表現は、意訳または省略する

「シェフの気まぐれサラダ」などを日本のメニューでよく見かけます。「シェフのサラダ」か「シェフのおすすめサラダ」という意味なのでしょうが、「気まぐれ」をそのまま翻訳するとネガティブな印象となります。必要に応じて意訳するか省略した方がよいでしょう。

また、「豪快!特製ステーキ」の場合、「豪快!」は個人差の大きい抽象的な表現ですので省略したほうが無難でしょう。

以下は、一般的な翻訳の際の表記法の注意点となります。メニューでもよく使われていますので気をつけましょう。

・全角の文字・数字・記号・スペースは使用しない
・「\」は使用せず、「JPY」「Yen」など対応する単語で代用する
・「☆」「!」「♪」などの記号は置き換えができない場合は省略する
・「&」は使用せず、「and」など対応する単語で代用する

 

 

メニュー翻訳を依頼する際の注意点

・固有名詞のガイドラインを作る

前述のように、海外でそのまま通じる日本料理名も多いため、どこまで固有名詞をそのまま使用するかのガイドラインが必要となります。

海外のWikipediaに準拠するなどして、翻訳スタッフにとっても作業のしやすいExcel表形式ものを用意するとよいでしょう。

 


・料理の画像を用意する

文字だけの料理名では、翻訳にもやはり限界があります。一般的に馴染みのない創作料理では、実物の画像がなければイメージしながら翻訳するしかありません。

過去の失敗例としては、「冷汁」が「Cold juice」と下訳されていたということがありました。「冷や汁(ひやじる)」と書いてあればわかったのかもしれませんが、翻訳者も毎日大量の原文を翻訳しているため、すぐに思いつかない場合もあります。

「あんかけ鳥もも肉」が、「鳥肉の上に、あんこと果物の桃がのっている」なんとも珍妙な料理として下訳されたこともあり、校正する際に冷や汗をかいた経験があります。

いずれにしても、翻訳依頼の際にはできるだけ料理の画像を参考資料として提供してあげた方がよいでしょう。

以上、外国語メニューに関する和英翻訳の注意点を挙げました。少しでもご参考になりましたらうれしいです。

見積りやご相談には無料で応じています。WIPの翻訳を体感いただければ、必ずご満足いただけると信じております。どうぞお気軽にお問い合わせください。(宮寺、芳澤)

 

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