• Twitter
  • facebook
  • LINE
  • pocket
  • はてな
2020.Jul.22

翻訳を依頼するには:(1)発注前の注意事項 14点

 

1. 原稿を入稿可能なデータ形式を確認する
2. 試訳(トライアル)を利用する
3. 料金体系についてチェックしておく
4. 翻訳者の実力についてチェックする
5. 文体やスタイルを事前に打ち合わせる
6. 納品時のデータ形式について打ち合わせておく
7. 不要なページは翻訳対象から省く
8. 英語と米語(米国英語)について確認する
9. 言語の地域差や方言について確認する
10. 翻訳原稿の分量を伝える
11. 翻訳の納期の目安を確認する
12. 翻訳しなくてよい個所を削除する
13. 翻訳結果から料金を確定する方式
14. 資料に複数の言語が混在している場合の文字数カウント

 

1. 原稿を入稿可能なデータ形式を確認する

 

原稿の受け渡しの方法は、もっぱらデジタルデータのやりとりとなりますが、データのファイル形式には注意する必要があります。例えば、あまり一般的でないワープロソフトで作成したファイルや、ワープロ専用機で作成した文書ファイルなどの場合、受け取る側にも同じシステムがないとファイルを扱えないため、対応できない場合が場合あります。対応する入稿形式は翻訳依頼前に確認しましょう。

オフィスソフトで作成した文書ファイルなどであれば、ファイルを保存する際に標準的なオフィスソフトで扱えるファイル形式にすることで解決できます。DTPソフトで作成されたファイルのように特殊なデータ形式の場合、入稿に対応できるか翻訳会社に確認しましょう。

 

2. 試訳(トライアル)を利用する

 

翻訳依頼を正式に発注する前にテスト的に文書の一部を翻訳する「トライアル(試訳)」制度を用意している翻訳会社も多くあります。実際の翻訳の「お試し」として行ってもらい、出来栄えを確認したり、文書の内容や形式が想定通りか、作業の流れなど問題がないか、などをあらかじめ確認できます。原稿のやり取りや請求などの流れで疑問点がないかを洗い出すことができる点も便利といえます。


トライアルの提供条件は翻訳会社によって異なります。正式発注に至った場合にトライアルは無料または割引価格で提供する翻訳会社もあれば、はじめから無料とうたっている翻訳会社もあります。

 

WIPジャパンの無料トライアル翻訳についてはこちら

 

3. 料金体系についてチェックしておく

 

翻訳の料金は一般的に語数または字数を基準にして決められます。元の言語が日本語の場合、1文字あたりいくら、元の言語が英語の場合は単語(ワード)あたりいくら、したがって文書全体でいくら、といった計算方法をとる場合が多くあります。

文字あたり単価や単語あたりの単価は、翻訳の専門性や訳文のレベルなどにより異なる場合もあります。単純に言語を他の言語に置き換える翻訳と、特定の専門分野の知識を総動員して翻訳するのとでは労力や必要とされる技術レベル・知識レベルが異なります。また、翻訳後の文章を格調高くしっかりした文章としたい場合、翻訳技術に加え文学的センスも備えている必要があります。こうした技術や知識を上乗せする場合、やはり価格が高くなる傾向にあります。

翻訳会社を比較する段階ではレベルやカウント方法の違いに気を配り、具体的な依頼先が固まったら、依頼する文書の内容や実際に必要とする文章レベルを元に実際の文書を元に見積もりを取ってもらうことが良策といえます。

 

4. 翻訳者の実力についてチェックする

 

翻訳は言語による表現ですから、翻訳後の文書は翻訳者によって異なります。決して数式のように同じ訳文になるわけではありません。その内容は翻訳者の知識やテクニック、センスなどによって左右されます。

単に情報を伝達することが目的の、事務的な文書であれば、文調はあまり問わなくてよいかもしれません。逆に、社長の挨拶文など、メッセージ性を重視したり、名文とされている文書を翻訳したりする場合には、それなりに高いレベルの技術を持つ翻訳者を見つけ依頼する必要があると言えます。

なお、一般的な翻訳サービスでは翻訳文書に対して校正が行われます。この段階で誤字脱字、誤訳、基本的な誤りといった最低限の品質は、このプロセスで確保されています。

 

5. 文体やスタイルを事前に打ち合わせる

 

翻訳を依頼するにあたって、文体や文調なども事前に考慮する必要があります。特に外国語から日本語への翻訳では、文章を敬体(です・ます調)に訳すか、それとも常体(だ・である調)に訳すかによって、文書全体の雰囲気が大きく異なります。文書の種類や性質によって、やさしい雰囲気にするのか、硬い感じにするのか、敢えて直訳風に訳するのか、意訳を多用してでも自然な文章に訳するのか、などの違いが生じます。

しかしながら、文体やスタイルは翻訳者のスキル・文章能力によるところが大きく、語学力・翻訳のスキルとは必ずしも一致しません。文体に関する要望には限界があるものと考えた方がよいでしょう。それでも、大まかに文体についての要望を述べ、対応について相談するのがよいでしょう。

 

6. 納品時のデータ形式について打ち合わせておく

 

翻訳後のデータを扱う最も一般的な形式は、標準的ワープロソフトである「Word」のファイル形式です。次いで、プレーンテキストの場合も多いでしょう。多くの翻訳会社は、その他にも、表計算ソフト、プレゼンテーションソフトなど、多様なファイル形式での出力・納品に対応しています。

また、そのままWebページとして利用可能なHTMLファイルとして作成したり、そのまま出版物として利用可能なDTPフォーマットとして作成したりといったオプションサービスの提供を強みとする翻訳会社も多くあります。

 

7. 不要なページは翻訳対象から省く

 

文書の中には特に翻訳する必要のない部分も多々あります。翻訳を依頼する場合に、全体のうち翻訳しなくてもいいページを除いてしまえば、その分だけ文字数も減り、料金を抑えることができることがあります。料金が安くできる他に、不要な確認の手間をあらかじめ除いて翻訳依頼を円滑に進めることができる利点にもつながります。

たとえば、図表のみ掲載されたページは、翻訳が必要なページかどうか? 制作スタッフの一覧は必要か? など、事前に文書を見返して検討してみてはいかがでしょうか。

 

8. 英語と米語(米国英語)について確認する

 

言語には、程度の差こそあれ、使用される文化圏・地域などによる微妙な違いがあります。この違いは、場合によっては翻訳に重要な影響を及ぼします。

 

英語の場合、「アメリカ英語」(米国式英語)と「イギリス英語」(英国式英語)という区分があります。主な違いの例として、「color」と「colour」のように、単語の綴りが違ったり、「cellular phone」と「mobile phone」のように、使用する語が違ったり、といったものがあります。

重要なのは「1st floor」のような語で、これはアメリカ英語では建物の「1階」を指しますが、イギリス英語では「2階」を意味します。また、日付の表記順序はアメリカ英語では「月/日/年」の順で記し、イギリス英語では「日/月/年」の順で記します。こうした部分で訳出し間違えると重大な誤りに繋がってしまいます。

 

9. 言語の地域差や方言について確認する

 

中国語の場合、簡体字と繁体字では使用する文字が異なります。また、北京語と広東語では語彙だけでなく文法にも違いがあります。翻訳する際には無視できない違いとなります。

英語も、アメリカ英語とイギリス英語だけでなく、「カナダ英語」や「オーストラリア英語」などの区分が設けられる場合もあります。やはり、地域ごとに特徴的な表現があったり、特定の語彙の使用頻度が違ったりします。

 

10. 翻訳原稿の分量を伝える

 

翻訳は一行一行を入念に検討していく作業であり、対象となる文書の分量が多ければ、作業に必要となる手間や時間も比例的に増えます。


大部の文書になると、翻訳結果の文章内で訳語の整合性が取れているか、文体が統一されているか、前後の関係を踏まえた翻訳になっているか、などの点にも注意して翻訳しなくてはなりません。そのため翻訳後のチェックも手間を要します。

翻訳を依頼する際には、原稿のおおまかな分量をあわせて伝えるようにしましょう。それによって料金や時間の見積もりがより具体的に計れるようになります。

また、分量がかなり多い原稿でも、文書の内容に反復が多かったり、決まったパターンのものが多かったりと、比較的翻訳を進めやすいものである場合、翻訳会社側が割引を提示してくれる場合があります。文書の内容がどういった性質のものかも見積り時に説明するとよいでしょう。

 

11. 翻訳の納期の目安を確認する

 

翻訳作業にかかる作業量・時間・費用は、原稿の分量・文書の専門性・求められる品質などによって左右されます。翻訳案件ごとに納期の確認を行っておく必要があります。


翻訳会社はよほど無理な要望でない限り納期の融通を利かせてくれます。文書量が膨大な場合も、それ相応の人員を動員するなどして、指定の納期までに翻訳を仕上げてくれます。ただし、納期短縮の調整を行う場合は概して通常よりも費用がかさみます。当初見積りとして提示された納期でOKかどうか、予算との兼ね合いで無理のない納期かどうか、確認しておきましょう。


また、人的資源にも限りがありますので、訳文の専門性や品質に一定のレベルが要求される案件などの場合、対応可能な翻訳者のスケジュールの都合が合わず、納期調整が困難な場合もあり得ます。注意しましょう。

 

12. 翻訳しなくてよい個所を削除する

 

前述の内容と少し重複しますが、文書の内容や性質によっては、必ずしも翻訳しなくてよい部分が含まれている場合があります。翻訳しなくても文書を翻訳する目的が達成できる、という個所があった場合、思い切って翻訳対象から除いてしまうことで、翻訳にかかる時間と費用を節約することができます。


例えば、巻末資料・出典一覧・巻頭言・コラム欄・制作記などのような、本文に直接関わらない付帯部分は、その部分が無くても本質的に支障が出ない場合が多々あります。文書本文でも、翻訳の目的に直接関係しない内容の章は、思い切って削除してよいかもしれません。


電子メールのやり取りなど、比較的短い文書の場合は、気にする必要がないかもしれませんが、報告書を丸ごと翻訳するような大掛かりな翻訳依頼を検討している場合などは、対象となる原稿の削減を事前に確認することをお勧めします。

 

13. 翻訳結果から料金を確定する方式

 

翻訳の料金体系は、原文の分量から料金を設定する方式と、翻訳後の文章の分量から料金を設定する方式の二つがあります。原文から算定する方式を「原文方式」、翻訳結果から算定する方式を「訳文方式」と呼ぶ場合もあります。


訳文方式の場合、事前に把握できるのはあくまで見積り金額であり、実際の費用・翻訳料金は翻訳が完了するまで確定しません。この方式は、2カ国語間の翻訳においてどちらが原文か訳文かに関わらず特定の言語の文字数を翻訳料金の根拠とする場合や、一対一で対応する訳文ではなく、よりフレキシブルに訳文作成を依頼したため、翻訳結果の分量が大きく変わる可能性のある場合などに採用されることがあります。

 

14. 資料に複数の言語が混在している場合の文字数カウント

 

翻訳を希望する資料の中には、複数の言語が混ざっている場合もあります。例えば、大部分が日本語で書かれている資料のうち、一部で英語が使われていることもあります。日本語と英語が混ざった文章を英語に翻訳する場合は、文章内の日本語の部分のみが文字数としてカウントされ、料金に反映される場合などがあります。

 

一方で、日本語と英語が混ざった文章をまとめて中国語に翻訳したい場合などは、日本語と英語でそれぞれ文字数のカウント方法が異なることもあります。複数言語が含まれている場合は、特に料金設定が複雑になる可能性がありますので、不透明な点があれば翻訳会社に問い合わせましょう。

  • Twitter
  • facebook
  • LINE
  • pocket
  • はてな
WIPの翻訳をつくるサービスはこちら