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Oct. 06, 2020

翻訳の専門分野別でみる発注上の注意点

 

発注を考えている原稿の専門分野を詳しく知っておくことで、翻訳会社・翻訳業者とのコミュニケーションは円滑に進みます。

 

専門分野によって翻訳料金が変わるのはもちろんのこと、担当する翻訳者にも相応の専門性が求められます。また分野によっては、翻訳の準備、進め方、納品後の作業も異なる場合がありますので、品質のよいアウトプットを求めるためには、事前準備の一環として専門分野をよく把握しておきましょう。

 

翻訳会社によって取り扱い分野の分類は様々ですが、以下の主な翻訳の専門分野と各分野の特徴と発注の際の注意点をまとめました。

 

【関連記事】WIPジャパンが対応している「翻訳分野」についてはこちら。

 

  1. 【目次】
  2. 各翻訳分野における注意点
  3.  1. 契約書翻訳とは
  4.  2. 金融翻訳とは
  5.  3. 経済翻訳とは
  6.  4. 技術翻訳とは
  7.  5. 法律翻訳とは
  8.  6. 財務翻訳とは
  9.  7. IR翻訳とは
  10.  8. 学術翻訳とは
  11.  9. 論文翻訳とは
  12.  10. コンピュータ翻訳とは
  13.  11. ウェブサイト翻訳とは
  14.  12. ゲーム翻訳とは
  15.  13. マンガ翻訳とは
  16.  
  17. その他の注意点
  18.  14. ネイティブチェックとは
  19.  15. チェッカーとは
  20.  16. 逆翻訳とは

1. 契約書翻訳とは

契約書翻訳とは、企業間の業務に関する契約や企業と個人との利用契約などの契約書を翻訳することです。

 

契約書には、売買契約書や業務提携契約書、業務委託契約書、秘密保持契約書、雇用契約書などが挙げられます。また、企業と個人とのライセンス契約書なども含まれます。

契約書翻訳では、法律のスキルが求められます。また、契約書には、違反事項や罰則事項などが書かれている場合があります。これらの事項について、翻訳した言語を母国語とする国の法律に抵触するかどうかといった知識や、商習慣などの知識も必要になります。

 

2. 金融翻訳とは

金融翻訳とは、銀行をはじめとする金融機関や企業の発表する金融情報、為替や株式、債券などの金融市場の情報、そして、金融をテーマにした論文などを翻訳することです。

金融翻訳では、金融全般の知識が求められます。翻訳文章には、数字や表などを多用しているケースが多く、数字の取り扱いやWordを用いた作表などのスキルも持ち合わせていることが望ましいといえます。

金融機関や信用格付け機関が投資家へ向けて発信するレポートなども金融翻訳の対象になります。数字の「+」や「-」、株式の「売り」や「買い」、格付けの「格上げ」や「格下げ」といった用語の取り違えは投資家に大きな影響をもたらします。

 

このようなケアレスミスを抑えるためにも、翻訳会社には二重チェック、三重チェックをするなどして万全を期す体制が求められます。

 

3. 経済翻訳とは

経済翻訳とは、マクロ経済、ミクロ経済など経済に関する書類を翻訳することです。

 

経済翻訳の例としては、企業分析の報告書や、国、自治体などの経済状況を示した白書、研究論文などが挙げられます。また、株式市場や為替市場などの市場を分析したレポートなども経済翻訳に含まれます。

経済翻訳では、経済全般の知識が求められます。また、経済分析では数式を用いるケースが多く、数学の知識なども必要になることがあります。また、翻訳結果を顧客など外部へ配布する場合には、ネイティブスピーカーによるネイティブチェックも併せて依頼するとよいでしょう。

 

4. 技術翻訳とは

技術翻訳とは、技術的な文書や資料を翻訳することです。

 

技術翻訳では、例えば、冷蔵庫や電子レンジなどの家電製品や、パソコンのハードウェアやソフトウェアなどの取扱説明書、仕様書が翻訳の対象になります。また、自動車、工作機械、精密機器などの書類も技術翻訳に含まれます。

技術翻訳では専門性の高い用語がよく出てくるため、翻訳者には専門用語を理解するスキルが求められます。翻訳を依頼する際には、そのジャンルに精通した翻訳家がいるかどうか確認するとよいでしょう。

 

5. 法律翻訳とは

法律翻訳とは、法令や判例などを翻訳することです。

 

法令には、法律や政令、布令、省令などが挙げられます。また、判例は裁判所が示した法律的な判断のことで、日本においては最高裁判所や高等裁判所などの判例が挙げられます。また、判決文や訴状、陳述書といった裁判に関連する書類なども法律翻訳に含まれます。

法律翻訳では、法律のスキルが求められます。法律といっても民法や刑法、商法など多岐にわたるため、翻訳内容に沿う法律に精通した人の翻訳が望ましいでしょう。

 

6. 財務翻訳とは

財務翻訳とは、企業の作成する財務情報を翻訳することです。

 

財務情報には、財務報告書や監査報告書、貸借対照表、損益計算書などをはじめ、目論見書やその他IR関連書類などが含まれます。財務翻訳では、主に会計のスキルが求められます。また、文章をそのまま翻訳するのではなく、その国の一般的な書式に修正して読みやすいものに仕上げるといったスキルも必要になります。

また、機密性の高い財務情報の場合には、秘密保持契約を締結するなどして情報の外部流出を防ぐとよいでしょう。

 

7. IR翻訳とは

IR翻訳とは、企業が投資家へ向けて発表するIR情報を翻訳することです。

 

IR情報には、有価証券報告書や事業報告書、決算短信などがあります。そのため、翻訳には金融や経済、会計などのスキルが求められます。特に、財務会計においては、円レートの米ドルレートへの換算や、その国特有の勘定科目をどのように翻訳するかなど、翻訳者の腕に頼る所が多いといえます。

ちなみに、翻訳会社の中には企業の経営方針を示した事業戦略やコーポレートガバナンスなどの翻訳も請負っている場合があります。

 

8. 学術翻訳とは

学術翻訳とは、専門性の高い学問の論文や資料などを翻訳することです。

 

学術翻訳は、論文翻訳と似た分野で、法律学や経済学、医学、文学など多岐にわたる学問の論文や、シンクタンクなどの調査会社、政府や自治体といった公的機関が発表する調査資料などが翻訳の対象になります。そのため、その分野に精通した人による翻訳が求められます。

論文や資料には表やグラフが挿入されていることもあり、WordやExcelを用いて作表しながら翻訳するケースも出てきます。また、重さや長さなどの単位の変換や通貨の変換などを行う場合があります。

学術翻訳を依頼する時には、その分野に精通しているかどうかの確認をするとよいでしょう。また、機密性の高い文書であれば、守秘義務の契約締結なども必要になります。

 

9. 論文翻訳とは

論文翻訳とは、学問の研究成果などを書き記した文章を翻訳することです。

 

論文翻訳では、法律学や経済学、医学、文学など多岐にわたる学問の論文が対象になります。論文にはその学問の専門用語が多く使われるため、翻訳者の学問への精通度合いが重視されます。また、論文を書いた人の意図が正確に伝わるような翻訳も求められます。

論文翻訳を請け負う翻訳会社の中には、その学問に精通している人が翻訳を行い、その後、論文として見栄えがよくなるように成形して納品してくれるところがあります。

 

また、ネイティブチェッカーによるネイティブチェックを行っているところもあります。

 

10. コンピュータ翻訳とは

コンピュータ翻訳とは、ハードウェアやソフトウェアのマニュアルなどを翻訳することです。

 

マニュアルといってもさまざまな種類のマニュアルがあります。例えば、デジカメのマニュアルには、すぐに使いたい人のための簡単導入ガイド、機能の説明や操作に困った時に調べたりするユーザーズガイドなどがあります。

簡単導入ガイドでは、専門用語をなるべく抑え、読みやすい文章に翻訳し、ユーザーズガイドでは、分かりやすい文章に翻訳するといったテクニックが求められます。

また、WindowsなどのOS上で表示される警告メッセージや案内メッセージなどは、英文をそのまま翻訳するのではなく、日本語版で表示される文章に変換するといった配慮が必要になります。このように、コンピュータ翻訳は利用者の立場に立った翻訳が求められます。

 

11. ウェブサイト翻訳とは

ウェブサイト(WEBサイト)翻訳とは、インターネットのウェブサイトに掲載されている文字や文章などを翻訳することです。ホームページ翻訳、HP翻訳などとも呼ばれます。


ウェブサイト翻訳を利用する主なケースとしては、日本語で書かれた自社サイトを、英語やフランス語、ドイツ語などに翻訳してウェブサイトに掲載したい場合などが挙げられます。


ウェブページの翻訳業者は、翻訳業務の他にWebデザインの修正やSEO対策などのサービスを行っている場合があります。


なお、ウェブページ・ホームページ翻訳は、ウェブサイトに掲載されるニュース記事や論文などの翻訳を指す場合もあります。このような翻訳案件の場合、経済翻訳や学術翻訳といった翻訳サービスで代用することもできます。

 

12. ゲーム翻訳とは

ゲーム翻訳とは、ゲームの取扱説明書や画面に表示される文字や文章などを翻訳することです。

 

ゲームには、ロールプレイングゲーム、アドベンチャーゲーム、シミュレーションゲーム、アクションゲームなどさまざまあり、それらのゲームシステムやゲームの世界観に合わせた翻訳が求められます。

例えば、「この宝石をそなたに進ぜよう」と「この宝石を貴方に差し上げます」とでは同じような意味合いですが、ストーリーに合った表現でなければ正しい翻訳とはいえません。

このようにゲーム翻訳は、原文を忠実に翻訳するというよりも、ゲームをプレイする人にとって読みやすい文章に翻訳することが重要であるといえます。

 

13. マンガ翻訳とは

マンガ翻訳とはマンガを違う言語に翻訳することです。

 

マンガは日本文化(Cool Japan)の筆頭です。海外にも多くの日本マンガのファンが存在し、日本のマンガは世界各地で読まれています。

マンガを翻訳するためには、マンガに登場するキャラクターの性格や話し方などを熟知している必要があります。語学の知識だけでなく、サブカルチャーやマンガのテーマに沿った分野に造詣が深くないといけません。効果音を編み出すなどの創造性も必要とされるかもしれません。

マンガでは、日常会話やスラングに近い表現が多い、そのマンガでのみ使用される独自の語を適当に訳する必要がある、あるいは読者が熱心であり鑑識眼が鋭い、などの側面から、相対的に難易度の高いジャンルであるといえます。

 

14. ネイティブチェックとは

ネイティブチェックとは、翻訳者が母国語以外の言語に翻訳した内容を、その言語を母国語としている人がチェックを行うことです。

例えば、日本語を英語に翻訳する場合、日本人が英語に翻訳し、その内容をアメリカ人やイギリス人などのネイティブスピーカーがチェックを行うことをネイティブチェックといいます。

ネイティブチェックでは、文法に誤りがないかどうかをチェックしたり、ネイティブスピーカーが読んでも自然な文章になっているかどうかをチェックしたりします。

 

15. バイリンガルチェックとは

翻訳において「バイリンガルチェック」とは、翻訳者が翻訳した原稿の校正や内容確認を行う作業です。

バイリンガルチェックを担当する作業者をバイリンガルチェッカーといいます。バイリンガルチェッカーは、翻訳者が翻訳した文章を読んで、誤字・脱字や内容の誤り、不整合、訳し漏れ、表現の不自然な部分などがないかどうかを確認します。多くの場合、ただ確認するだけでなく修正も手がけます。

原稿の分量が多いと、同じ語に対して異なる訳語を当てはめてしまったり、文章の前後関係と咬み合わない訳文になってしまったり場合があります。複数の翻訳者で手分けして翻訳にあたる場合は、訳語の不統一や文章内容の不整合などの生じる危険はより大きく。翻訳チェッカーには非常に高度な注意力の高さと厳密さが要求されます。

また、オフィスソフトやテキストエディターなどに備わっているスペルチェッカーや、文字数を確認する文字チェッカーを指してチェッカーと呼んでいる場合もあります。

 

16. 逆翻訳とは

逆翻訳とは、ある言語から別の言語へと翻訳された文書内容を、再度元の言語に翻訳しなおす作業のことです。

 

この作業を行うことで、翻訳された文書が正確かつ明確になっているかどうかを客観的に検証することができます。逆翻訳された文書と元の文書を比較・検証した上で、元の文書により正確な翻訳になるように校正作業を進めることで、最終的により高精度の翻訳が出来上がります。

そのため逆翻訳は、より高精度な翻訳を求められる、特許関連文書や医薬分野の文書におすすめの翻訳サービスです。

 

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