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Dec. 21, 2021

本当に実力のある翻訳会社の見分け方とは:翻訳品質をわかりやすく説明します

 

「品質の高い翻訳会社」や「おすすめの翻訳会社」とは、どんな翻訳会社なのでしょうか。以前は少なかった翻訳業界に関する情報ですが、近年はインターネットでも充実してきています。「翻訳会社」と検索するだけでも、かなりの数の翻訳会社を簡単にリストアップすることができます。問題は、最終的には一つだけを選ばなければならないという点です。

 

ここで、品質の高さや人気度ではない、本当に実力のある翻訳会社の見分け方があります。簡単に言うならば、それは「翻訳会社が当たり前としていること」を見抜くことです。一時的に安さや早さ、特別サービスでアピールすることもありますが、そのような特典はいつも提供されているわけではありません。そうではなく、どの翻訳会社にも料金内で常に提供しているもの、翻訳会社の変わらない本質である「当たり前品質」があります。

 

そんな「当たり前品質」に焦点を当てながら、翻訳会社と翻訳品質について、わかりやすくご説明します。

 

翻訳会社の「当たり前品質」とは

翻訳会社が翻訳品質や品質管理について語るとき、多くの場合は翻訳工程の手順や、正確性や流暢性などの言語上の評価基準といったことに焦点があてられます。翻訳工程であれば、翻訳、一次チェック、二次チェックの3段階(Translation(翻訳)、Editing(編集)、Proofreading(校正)の頭文字をとってTEPと呼ばれることもある)であるとか、言語的な評価基準であれば、正確性や流暢性を数値化(機械翻訳であればBLEUスコア、等)などがそうでしょう。管理された工程でプロジェクトを進行することや、品質について客観的に判断するということは、言語の専門家として当然の取り組みといえます。また、翻訳会社によってはISOを導入して翻訳品質の管理を整備している場合もあります。

しかし、翻訳会社が提供している納品物(翻訳)は、多くの場合、お客様のビジネスのなかでの最終的な成果品ではありません。お客様がビジネス上の目的を達成するために必要な媒体、コミュニケーション手段、あるいはツールとして、翻訳が活用されているにすぎません。つまり、こういった言語の専門家としての取り組み(言語的な面での」品質)は、お客様に提供されるべき最低限のサービス基準ともいえます。このような最低限のサービス品質に何らかの不充足があれば当然お客さまはご不満を感じますし、品質が充足されていればお客様は当たり前と感じるのでいいのではないでしょうか。

このように顧客満足度という視点で品質を考えたものとして、「狩野モデル」が一般的に知られています。狩野モデルでは、「充足されていれば当たり前、不充足ならば不満」と感じる品質を、「当たり前品質」として定義しています。「当たり前品質」は、「基本品質」といいかえることもできるでしょう。お客様が特に心配することなくとも基本的な品質が備わっている状態であるわけです。

 

たとえるならば、翻訳会社は歌舞伎の舞台で進行を介添えする黒衣(くろご)のようなもので、翻訳品質がお客様のビジネスのなかで良くも悪くも目立つ存在であってはならないのです。


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翻訳の種類で「当たり前品質」も変わる

「当たり前品質」というと、何か一定のもののような印象があるかもしれませんが、同じ翻訳会社であっても翻訳の種類や手法、専門分野によって「当たり前品質」の役割は異なってきます。

まず、翻訳の種類としては大きく分けて、以下のようなものがあります。

 

  • 出版翻訳
  • 映像字幕翻訳
  • 産業翻訳

それぞれにおける「当たり前品質」とは何かを考えてみましょう。

 

出版翻訳

出版翻訳とは、主に書籍等の出版物の翻訳です。わかりやすいものとして文学作品の翻訳があげられます。情報を正確に翻訳するだけでは不十分で、原文の文学作品の世界観を反映しつつも、対象言語の文化特性や読者に配慮した表現を工夫しなければなりません。原作の作家の作風を理解していることはもちろん、原作の作家が影響を受けた他の文学作品など、様々な背景を考慮して描き出すことが翻訳者には求められます。

 

出版翻訳では、原文の作者と同等の文章力、表現力をもつ翻訳者が対応することが当たり前です。また、印刷されて出版となる場合には、翻訳された文章に誤訳、誤植は致命的です。そのため、翻訳工程後も何重もの修正、校正工程を必要とします。

 

映像字幕翻訳

次に映像字幕翻訳ですが、映画などの娯楽的なものから、ビジネスで利用されるプレゼン映像など、その対象は範囲が広くなります。出版翻訳では紙面という制約がありますが、映像字幕翻訳では時間が制約となります。人間が映像と字幕の両方を無理なく理解できるスピードは一般的に、1秒当たり4文字程度と言われており、その時間的な制約のなかで選別された情報をわかりやすく翻訳しなければなりません。

 

映像というビジュアルの助けがあるので、言語情報のすべてを訳すのではなく、ニュアンス、雰囲気、あるいはリズムといったようなことを端的に伝えることも求められます。字幕を追うので精一杯という状態では、映像字幕翻訳の「当たり前品質」を満たしているとは言えません。

 

産業翻訳

最後に産業翻訳ですが、一般のビジネス上で発生する翻訳です。出版翻訳や映像字幕翻訳以外の翻訳といったほうが簡単かもしれません。産業翻訳では、原文の情報を余すことなく伝達する(翻訳する)ことに重点が置かれるケースが、どちらかというと多くなります。翻訳のライフスパン(寿命)も様々で、ホームページや会社案内など長期的な目的で使用されるものから、プレスリリースやプレゼン、SNS投稿など短期的なものまであります。

 

つまり、翻訳の使用目的、使用期間、お客様のビジネス戦略によって、翻訳の仕上り、納期、料金のかなり柔軟な調整が求められるのが産業翻訳の当たり前です。翻訳そのものの品質がよいことが最優先でもなく、とことん安い料金がお目当てなのでもなく、早ければ早いほどよいというわけでもありません。あくまでもお客様のビジネスに最善となるように、気配りをする、柔軟性をもつ、かつ安定して供給することが、産業翻訳の「当たり前品質」に求められます。


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翻訳の手法で「当たり前品質」も変わる

次に翻訳手法によって、どのように「当たり前品質」が異なるでしょうか。近年の翻訳手法としては、以下の3つがあげられます。

 

  • 人力翻訳
  • クラウド翻訳
  • AI+ポストエディット

人力翻訳

人力翻訳とは、すべての文章を最初から人の手で翻訳する手法で、特に翻訳会社で提供されている同様の手法の翻訳サービスを意味します。人から人へと伝えるメッセージでは、最終的には対象としている受け手の心に届くことが大切です。AI翻訳が発展したとはいえ、感動を与え、心温まる言葉を伝えることができるのは、人しかできない作業です。

 

メッセージを伝える側と、メッセージを受け取る側の関係に配慮しつつ翻訳できるのが、人力翻訳の魅力ではないでしょうか。言い換えると、AI翻訳では出せない味、つまり訴求性が、人力翻訳の「当たり前品質」といえます。また、翻訳者が翻訳したものを、別の作業者がチェックすることがほとんどで、基本的にそのような修正作業を通して訴求性が高められていきます。

 

クラウド翻訳

人力翻訳に似たものに、クラウド翻訳があります。ここでいうクラウドは、「Cloud(雲)」ではなく「Crowd(人の集まり)」のことです。インターネットを介したプラットフォーム上に登録されているフリーランス翻訳者(データベース)を通じて、翻訳の依頼のやりとりをインターネット上で直接する形式となります。

 

翻訳会社による人力翻訳では、「翻訳+チェック」という工程が当たり前でしたが、クラウド翻訳ではそのような工程を極力省いたものとなっています。その代わりといってはなんですが、翻訳会社の人力翻訳よりはかなりお安くなっています。ただ、クラウド翻訳を運営する側でも一定の品質管理を行っているかもしれませんが、翻訳会社の人力翻訳が提供しているほどの訴求性や安定性は求めない方がいいでしょう。

 

AI+ポストエディット

最後に、AI翻訳の当たり前品質について考えてみましょう。機械的に翻訳するという意味で、AI機械翻訳とよばれることもあります。機械的なプロセスですので、数字の打ち間違えのような人的なミスは当然少なくなります

 

だからといって、AIが間違えないかというとそうではありません。AI翻訳では、機械学習というプロセスで翻訳を事前に学習(AI学習)しています。その学習から、翻訳結果を予測してテキストをアウトプットするのです。ここで、事前に学習した内容とまったく違う文章を翻訳しようとするとどうなるでしょうか。人間ならわからないと答えるところを、AIは何らかの回答を出力しようとします。そうすると、あるところでは情報が理由もなく省略(訳抜け)されてしまったり、別のところではまったく関係のない情報が理由もなく追加(訳の湧き出し)されてしまったりします。機械のように精密に動くときもあれば、予期せぬ挙動をすることがAIの問題です。またAI学習の処理はブラックボックス化しているため、なぜそのような訳になったのかをAIは教えてくれません。

こういうことがあるために、翻訳会社ではAI翻訳の結果に人間の手で修正を加える工程を用意しています。それが、ポストエディット(PE)とよばれる手法です。AI翻訳(機械翻訳:Machine Translation/MT)を前工程で導入していますので、「AI+PE」や「MTPE」などとよばれることもあります。フルポストエディット(FPE)では、限りなく人力翻訳に近いことが当たり前として求められます。それよりも簡易的なライトポストエディット(LPE)では、機械的に翻訳された精度の高い結果を最大限に活かしつつ、AI特有の誤作動を取り除くことが当たり前として求められます。人力翻訳でも説明した通り、人を感動させるような内容や、どうしてそのような訳がふさわしいのか理由が知りたい場合は、AI翻訳の守備範囲(当たり前品質)ではないと覚えておきましょう。


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翻訳の専門分野で「当たり前品質」も変わる

「当たり前品質」を考えるうえでは、翻訳の専門分野も重要になります。ここでは、翻訳会社が提供する産業翻訳での人力翻訳を前提として説明したいと思います。

まず、翻訳会社ではその分野を専門としている翻訳者が作業を担当します。複数のまったく異なる分野に対応している翻訳者もほぼいません。情報や技術は日々更新されています。また、新しい用語が造られては発信されるなかで、翻訳者が学習すべき語彙は広範囲になってきています。こういったことから、プロの産業翻訳者は自分の得意とする分野を絞って、翻訳という仕事に就いています。ですので、翻訳会社の側も分野がまったく異なる翻訳者に依頼することはありません。

分野に精通している翻訳者であれば、その専門分野における用語や言い回し、文体や仕上り感を熟知しています。堅い表現や直訳が好まれる分野もあれば、やわらかい表現や意訳が好まれる分野もあります。以下に、それぞれの分野における翻訳の特徴について説明します。

 

  • ビジネス全般(会社案内、ウェブサイト、プレスリリース、パンフレット、社内報、プレゼン資料)
  • 金融/財務(アニュアルレポート、監査報告書、決算短信、経営資料、財務諸表、IR関連、暗号通貨)
  • 法律/契約書(契約書、規約、社内規定、同意書、請書、覚書、証明書、特許関連書類)
  • IT/ソフトウェア(仕様書、製品案内、取扱説明書、マーケティング資料)
  • 製造/工業(仕様書、製品案内、取扱説明書、マーケティング資料)
  • 観光/インバウンド(観光マップ、飲食店メニュー、観光パンフレット、音声ガイド)
  • 医療/薬品(論文、手順書、仕様書、報告書)

ビジネス全般

ビジネス全般では、特にBtoCでは、その会社のビジネスを知らない人が読んでもわかりやすい内容であるとか、商品購買をターゲットとしているペルソナに訴求力のある表現が求められます。フォーマル感を出しながらも、自然で魅力をアピールするような翻訳が基本となります。

 

金融/財務

次に、金融/財務はどうでしょうか。年次決算書や決算短信など、ある程度フォーマットが決まっている文書が多くなります。金融独特の言い回しで翻訳しながらも、既存の文章で使われている表現を踏襲する必要があります。投資家が目を通すような資料もありますので、投資家が理解できる言葉で表現する必要があります。何よりも、数字の間違いは許されません。翻訳会社では一通りの作業を終えたあとで、数字だけを再度見直すということを行っています。

 

法律/契約書

法律/契約書も、金融/財務と似たような特徴があります。内容によって決まった形式がありますし、表現も日常で使われる内容とは大きく異なります。法務分野の翻訳者は、そのような頻出表現をテンプレート化していることが多く、経験の差が大きく表れる分野ともいえます。例えば、日本語から英語への翻訳の場合、日本と外国の商習慣の違いもあり、「○○、○○、等」を「○○, ○○, etc.」とそのまま直訳としてしまうと、「etc.」が意味する範囲が英語では無制限のように解釈されてしまいます。その分野専門の翻訳者なら、海外との取引で大きなリスクになりかねない曖昧な日本語表現を指摘することでしょう。

 

IT/ソフトウェア・製造/工業

ITや工業分野では、限られた文章の内容から、実際の操作、製造工程、メカニズムを理解する能力が求められます。例えば、IT系のUI翻訳であれば、同じ用語でも使用される場所によって翻訳を変えなければならないことがあります。データの「更新」であれば「Update」ですが、画面の「更新」ならば「Refresh」といった具合です。工業系でも、「手前」や「奥」といった日本語の表現は、何を基準にしているかによって英語では正反対の意味にしなければならない場合もあります。こういった分野特有の落とし穴に当たり前のように気づいてくれるのも、分野専門の翻訳者ならではの当たり前です。

 

観光/インバウンド

観光/インバウンド分野では、日本特有の文化をどのように伝えるかが大きなポイントとなります。何よりも、外国から訪れる観光客の目線で翻訳を考えることが翻訳者に求められます。日本に住んでいる人の日常は、訪問客にとっては非日常なのです。「変な英語」で検索すれば、日本に溢れているおかしな英語表現がたくさん出てくることでしょう。もしかすると、海外に一年間交換を留学していた人、ある国に一年間仕事で駐在をしていた人、あるいは英語が堪能である自負している人が翻訳をしてしまったのかもしれません。英語ネイティブが感じ取る細かなニュアンスは、一年や二年の短期滞在で簡単に習得できるものではありません。どんな言語であっても、ネイティブへの訴求が、観光/インバウンド分野の翻訳の大きなポイントとなります。また、様々な国から訪れる観光客に対応するために、ウェブサイトを多言語化したいという相談を受けることがあります。当たり前品質として、複数言語を対応できることも求められるでしょう。

 

医療/薬品

最後に、医療系について説明します。医療系では他分野での翻訳以上に用語に多様性があります。内容的に近い文書だったとしても、表現や用語を変えなければならないことがあります。ですので、単に医療系を専門としている翻訳者ではなく、医療系の「○○を専門」としている翻訳者に依頼することが多いのです。医療はAIが積極的に導入されている分野でもありますが、人の健康・安全の担保という意味で、人による翻訳作業がまだまだ必要とされている分野です。医療・医薬分野で過去の実績がある翻訳会社であれば、当然のようにクリアされている内容でしょう。


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時代とともに変わる翻訳会社の「当たり前品質」

翻訳業界を取り巻く環境は、この5~10年で劇的に変化しました。IT革新によって比較的新しいIT企業でも翻訳ビジネスに参入することが可能になったのです。

 

技術発展で大手と中堅の翻訳会社の差がなくなりつつある

翻訳支援ツール(CATツール)の種類が増えたことはもちろん、ツール自体の操作性(UX)とクラウド化によるアクセス性が向上し、なかには比較的安価で簡単に導入できるようなツールも登場しています。産業翻訳でよく使われるツールの一つであるTradosをとっても、以前はコーディングに近い翻訳作業だったものが、2009年からは直感的なUIに変更され学習コストも大幅に下がりました。2011年あたりから登場したMemsourceというツールに至っては、翻訳会社がライセンスを購入していれば、翻訳者がツールを別途購入する必要はありません。翻訳ツールといえば、ひと昔まえなら特殊な高価な産業ソフトウェアだったものが、現在ではごく一般的なソフトウェアと同じ存在に近づきました。

また翻訳エンジンにしても、ルール(文法)ベースや統計ベースの機械翻訳といっていたのが懐かしくなるぐらい、AI翻訳があっという間に普及していきました。あまり使い物にならないという機械翻訳の悪いイメージは、AI学習によって日々向上を続けるAI翻訳によって大きく塗り替えられました。「○○のAI翻訳は自然だ」という具合に、翻訳を語るうえで、もはやAI翻訳は欠かせない存在になっています。

このようなCATツールやAI翻訳の発展によって、大手、中堅、格安の翻訳会社における品質というものも変わりました。

CATツールのメリットとしては、翻訳資産としての翻訳メモリ(TM)の活用、品質の安定化、作業の大幅な効率化(コストダウン)がありますが、デメリットとしてはツールが高額であることが難点で、翻訳会社にとって大きな投資となっていました。また個人の翻訳者にとっても、大手から定期的な案件供給がない限り、なかなか簡単には導入に踏み切れませんでした。しかし、比較的リーズナブルな価格でクラウドベースのCATツールが登場すると、ツールの導入する敷居が一気に低くなりました。翻訳会社が訳者のライセンスも負担することはもちろんのこと、(Memsource等の場合)格段に使いやすいUIで学習コストも低く、以前ならツール導入に至らなかった翻訳者にもCATツールを活用してもらえるようになっています。大手の品質の特徴ともいえる品質の安定性・効率化が、中堅の翻訳会社でも同じように出せるようになったともいえます。

 

AIと今後の翻訳業界

AI翻訳の発展で、翻訳業界の縮図はどのように変わったのでしょうか。まず、簡単な内容であればAI翻訳は瞬時に、正確に、かつ安価に翻訳を出力できるようになりました。このことで、海外拠点を利用した安価なサービスという格安翻訳会社の圧倒的な優位性はなくなりました。格安の翻訳サービスを利用せずとも、自社でAI翻訳をすれば事足りるという場合もあるでしょう。

 

AI翻訳は、今やビジネスシーンでは当たり前になっています。このように手頃に利用できるAI翻訳ですが、業種や分野によってはAIの出力をそのまま使うことはできず、AI翻訳のチューニング(微調整)が必要となってきます。大手の翻訳会社では独自のAI翻訳エンジンを開発・提供していることからも、リソース力のある大手がリードしています。大手のように潤沢な資金力がない中堅では、AI翻訳に人の手で修正を加えるポストエディットという手法を積極的に取り入れようという動きがあります。

以上のことから、IT革新によって翻訳会社の規模で「当たり前品質」を測ることは難しくなってきました。中堅でも大手のような品質を出せる時代になっていますし、最新の技術力を駆使した新しい企業でも老舗のような対応が可能となっています。また、お客様の側でアジャイル的なビジネス戦略を取り入れている場合などでは、翻訳とは時間をかけて練り上げるものでもなく、アジャイル的に更新・修正していくものへと変わっていっています。今まで以上に、お客様の目的に柔軟に合わせることが今の時代の「当たり前品質」なのではないでしょうか。


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翻訳会社以外でも「当たり前品質」は担保できるのか?

翻訳会社以外で翻訳を依頼する方法は、どのようなものがあるのでしょうか。個人的に誰かに依頼する場合を除けば、以下のように何らかのプラットフォームを介した依頼が今は主流となっています。

 

  • 翻訳会社の比較サイトを利用して、翻訳会社を紹介してもらう
  • クラウドソーシングを利用して、フリーランスに依頼する

翻訳会社の比較サイト

まず翻訳会社の比較サイトですが、最終的には翻訳会社とのやり取りになります。そういう意味で、厳密には翻訳会社以外の依頼方法ではありませんが、比較サイトを利用する場合と、翻訳会社を直接利用する場合では少し違いがありますので説明したいと思います。

比較サイトを利用するお客様は、翻訳を依頼するのが初めてといったケースが多いのではないでしょうか。どんな翻訳会社が業界でよく知られているのか、おススメはどの翻訳会社か、わかりにくいのも事実です。そのような場合、比較サイトを通して翻訳会社を紹介してもらえれば、ある程度の品質、あるいは信用が担保されます。ただ、比較サイトがどのような基準で翻訳会社を選定しているかわからない場合もあり、現在のマッチングが必ずしもベストでないこともあります。最終的には翻訳会社と直接やり取りをしますので、そうしたコミュニケーションを通してその会社のサービスの質を判断することになります。

一方、比較サイトを使わないで翻訳会社を探す場合、時間を要することにはなりますが、自らの力で探すことによって業界の事情が少しずつわかるようになってきたり、翻訳会社のウェブサイトやブログ記事を読みながらそれぞれの翻訳会社の特徴が判断しやすくなってきます。また、比較サイトを利用するお客様は、比較的、料金や納品のスピードに重心があるように感じますが、ウェブサイトなどを通して直接ご連絡いただいたお客様は、お客様のビジネスそのものに重心が置かれている印象です。

どちらも場合も、結果的に翻訳会社に依頼するので「当たり前品質」は同じのように思われるかもしれませんが、ここには大きな違いがあります。翻訳会社がお客様のことを知る前に、お客様が翻訳会社のこと、あるいは翻訳業界のことを知ってくださっていることで、最初のコンタクトから、ヒアリング、お見積りの流れがより深く、よりスムーズに進み、最終的なサービス提案の質に差が出てきます。

長期的に翻訳が発生することがわかっている場合は、少し遠回りとなってしまうかもしれませんが、直接翻訳会社を吟味して判断するほうが、結果的にお客様のビジネスの進行にもプラスになるのではと思います。

 

クラウドソーシング

クラウドソーシングを利用する場合は、翻訳会社が提供するような「当たり前品質」は担保できるのでしょうか。

クラウドソーシングでは、依頼主が主体となって話を進めなければなりません。どれだけわかりやすく、正確に、必要な情報を伝えることができるのかが肝心です。翻訳会社では、メール、電話、ZOOMなどのオンライン会議で説明したり、質問されたりのやり取りがあります。一方、クラウド系のサービスでは、プラットフォーム上でのテキストベースのやり取りになります。また、レスポンスの早いフリーランスもいれば、そうでないフリーランスもいるでしょうし、そういった点はお客様が妥協しなければなりません。ベストマッチとなるようなフリーランスを見つけ出すことも可能でしょうが、大体の場合は「当たり前品質」を作り出すのはお客様の努力によるところが大きいといえます。また、セキュリティの面では、クラウドソーシングで同じ品質は担保できないと考えたほうがよいでしょう。機密情報や個人情報など、セキュリティ的にセンシティブな依頼の場合は、翻訳会社一択となってしまうでしょう。


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翻訳業界の「安い!早い!高品質(旨い)!」は当たり前なのか?

翻訳業界でも、この「安い!早い!高品質!」がよいサービスだとして、長年各社しのぎを削ってきました。しかし、翻訳業においても、安さを追求してもどこかで底値となるでしょうし、早さを追求したとしても人的な限界がいずれ訪れます。また、安さと高品質は相反してもおかしくない要素です。つまり、この三拍子の要素は非常にデリケートなバランスで調整されていなければなりません。

職人というと伝統工芸のようなイメージをもつ方もおられるかもしれませんが、翻訳業に携わっている私たちも一種の「職人気質」をもちながら、お客様の一つ一つのプロジェクトの進行をさせていただいています。お客さまからオーダーをいただく翻訳には、どれを取ってもまったく同じものはありません。お客様のビジネス状況、市場の需要、また私たちの翻訳業界も変化を続けています。そのなかで「当たり前品質」を生み出す翻訳づくりは、もはや職人芸といっても過言ではありません

話を戻すと、「デリケートなバランス」には経験に頼る部分が実際大きいといえます。お客様のビジネス領域、依頼内容の性質、求められるであろう品質レベルについて、過去の経験に照らし合わせて想像力をはたらかせます。また少しでもお客様の状況を把握するためにヒアリングをおこない、どのようにすればお客様にとっての当たり前を演出できるのか全力で考えます。「当たり前品質」は、言語的な面での品質だけではないのです。長年の経験と職人としてのプライドから生み出されるトータルのサービスが「当たり前品質」なのです

WIPジャパンでは、安さ、早さ、旨さだけではない、この「当たり前品質」をお客様に体感していただきたいと考えています。


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お客様に体感していただきたいWIPジャパンの「当たり前品質」

気配りと柔軟性

WIPジャパンは25年以上にわたって翻訳に携わってきた経験があります。様々なビジネスのお客様に翻訳サービスを提供するなかで私たちが気づいたことがあります。それは、お客様一人ひとりのお悩みは違い、またお客様によってご希望も異なるということです。私たちはいつもに初心に戻り、お客様の声に寄り添うことを第一としています。パッケージ化されたサービスではなく、お客様の要望に気配りし、柔軟にカスタマイズされたサービスが、WIPジャパンの翻訳サービスです。お客様のビジネスでの成功を共に喜びたいと考えています。

 

安定した品質と高い技術力

お客様の課題は、ときには私たちにとっても課題であることがあります。「できない」ではなくて、「どのようにしたらできるのか」が、WIPジャパンの出発点です。品質に自信があるからこそ挑戦したい、技術力があるからこそ解決したい、と私たちは常に考えています。無理だと思っても、一度WIPジャパンにご相談ください。

 

人と人がつくる翻訳

私たちは翻訳を、お客様から私たちの社内スタッフ、そして社外の協力先(フリーランスの翻訳者等)がチームとなってつくりあげる共同作業だと考えています。人と人がつくる翻訳だからこそ出せる表現、伝え方、熱意や温かさがあります。人から人へつなぐメッセージをWIPジャパンは翻訳でつくります。


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まとめ

翻訳業界の当たり前、翻訳会社の当たり前品質についてご説明しました。IT技術や情報化の発展によって、企業規模や品質管理といった従来基準での翻訳会社選びはますます難しくなっています。今回は、「当たり前品質」という視点で、翻訳会社と翻訳品質について考えてみました。翻訳会社はあまり目立たない存在かもしれませんが、お客様のビジネスのチームの一員にふさわしい、実力のあるパートナー探しの一助となりましたら幸いです。

 

 

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