目次
訪日リピート率が高い国ランキング
リピーターが増加する理由
欧米の国々ではどうなっているのか?
リピーターを増やすための戦略
まとめ
訪日リピート率が高い国ランキング
1. 台湾
2. 韓国
3. 香港
4. 中国
5. タイ
1. 台湾
台湾からの訪日客は、リピート率が非常に高いことで知られています。2019年のデータによると、台湾からの観光・レジャー目的の訪日リピーター数は349.4万人にも達しました。さらに注目すべきは、台湾人観光客の約9割が訪日回数2回以上のリピーターであり、そのうちの約6割が4回以上も再訪しているという事実です。
リピートの理由
1. 地理的な近さ:台湾から日本への飛行時間が短く、気軽に訪れやすい。
2. 文化的親和性:日本統治時代の影響もあり、日本文化への親しみが深い。
3. 多様な観光資源:四季折々の自然、歴史的建造物、最新のポップカルチャーなど、何度訪れても新しい発見がある。
4. 安全性と清潔さ:日本の治安の良さや街の清潔さが高く評価されている。
人気の観光スポット
- 東京ディズニーリゾート
- 富士山
- 京都の寺社仏閣
- 北海道(特に冬季)
- 沖縄のビーチリゾート
2. 韓国
韓国からの訪日リピーターも多く、2019年の観光・レジャー目的の訪日リピーター数は328.9万人でした。
リピートの理由
1. アクセスの良さ:飛行機での移動時間が短く、フライト料金も手頃。
2. 買い物の魅力:日本の化粧品や家電製品が人気。
3. グルメ体験:日本食への高い関心。
4. 温泉文化:韓国にも温泉文化があるため、日本の温泉を楽しむリピーターが多い。
人気の観光スポット
- 福岡(買い物、グルメ)
- 大阪(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)
- 東京(ショッピング、観光)
- 別府温泉(大分県)
3. 香港
香港からの訪日客も高いリピート率を誇ります。
リピートの理由
1. 日本食への高い評価:グルメ目的での訪日が多い。
2. ショッピングの魅力:日本の商品の品質の高さが評価されている。
3. 自然景観:都会とは異なる日本の自然の美しさに惹かれる。
人気の観光スポット
- 北海道(特に冬季のスキーリゾート)
- 東京(買い物、観光)
- 京都(伝統文化体験)
- 沖縄(ビーチリゾート)
4. 中国
中国からの訪日客数は非常に多く、リピーターも増加傾向にあります。
リピートの理由
1. 買い物:日本製品の品質の高さが評価されている。
2. 医療ツーリズム:高度な医療サービスを求めて来日するケースも。
3. 教育目的:子供の教育や語学留学のために再訪するケースがある。
人気の観光スポット
- 東京(買い物、観光)
- 大阪(ショッピング、グルメ)
- 北海道(自然景観)
- 富士山
5. タイ
タイからの訪日客も増加傾向にあり、リピーターも多くなっています。
リピートの理由
1. 四季の体験:タイにない四季の変化を楽しむために再訪。
2. 日本食への関心:本場の日本料理を楽しむ。
3. アニメ・マンガ文化:日本のポップカルチャーへの関心が高い。
人気の観光スポット
- 東京(アニメ関連スポット、買い物)
- 北海道(雪景色、温泉)
- 京都(伝統文化体験)
- 大阪(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)
リピーターが増加する理由
アゴダの最新の調査によると、アジアの10ヶ国・地域の4,000名を越えるアゴダユーザーの内、32%の旅行者が日本を再訪しているという結果が出ています。これは、アジアの中で最もリピーターが多い数字です。
リピーターが増加する主な理由として、以下が挙げられます。
1. 旅行のしやすさ(49%)
2. 地元グルメ(48%)
3. 行きやすい場所(31%)
4. 前回行ってよかったから(30%)
5. 現地の費用が安い(29%)
これらの理由は、日本の観光地としての魅力を多面的に示しています。特に、「旅行のしやすさ」が上位に来ているのは、日本の交通インフラの充実や、外国人観光客向けのサービスの充実が評価されているためと考えられます。
また、「地元グルメ」が2位に来ているのは、日本食の人気の高さを示しています。日本各地の郷土料理や季節の食材を使った料理が、リピーターを惹きつける大きな要因となっているのでしょう。
欧米の国々ではどうなっているのか?
国別訪日リピーターのランキングでは、さすがに距離の近さ的にアジアの国々が上位を独占する結果となりました。では欧米の国々ではどうでしょうか?
欧米の国の中で特に訪日リピート率が高いのはアメリカです。2016年の調査によると、アメリカ人観光客の50.5%が訪日リピーターでした。これは欧米圏では非常に高い割合で、ドイツとロシアと並んで初訪日旅行者の割合を上回っています。
アメリカ人観光客の特徴として、以下の点が挙げられます。
1. 観光・レジャー目的の訪日が42.7%を占める。
2. ビジネス関連の訪日が多く、全体の36%を占める。
欧米からの観光客に人気の観光スポットとしては、以下が挙げられます。
1. 広島平和記念資料館(原爆ドーム、平和記念公園を含む)
2. 伏見稲荷大社
3. 東大寺
4. 新宿御苑
5. 日光東照宮
これらの観光地は歴史的価値や文化的重要性が高く評価されており、特に広島平和記念資料館は「歴史的に重要」「とにかく行くべき」といった口コミが多く見られます。
リピーターを増やすための戦略
訪日リピーターを増やすためには、以下のような戦略が効果的です。
1. 地方の魅力発信:三大都市圏以外のエリアの魅力を積極的にPRする。
2. シーズン別の魅力訴求:四季折々の日本の魅力を伝える。
3. 体験型観光の充実:単なる観光地巡りではなく、日本文化を体験できるプログラムを増やす。
4. 多言語対応の強化:案内板や説明文の多言語化を進める。
5. リピーター向け特典の充実:再訪者向けの特別プランや割引を用意する。
まとめ
日本への訪日リピーターが多い理由は、日本の多様な魅力にあります。四季折々の自然、豊かな食文化、最先端の技術と伝統文化の共存など、何度訪れても新しい発見がある国として評価されています。特に、台湾や韓国などの近隣アジア諸国からのリピーターが多いのは、地理的な近さに加え、文化的な親和性も大きな要因となっています。
今後も、日本の魅力を多角的に発信し、一度訪れた人が「また来たい」と思えるような観光体験を提供していくことが重要です。そうすることで、訪日リピーターはさらに増加し、日本の観光産業の発展につながるでしょう。
訪日リピーターの増加は、単に観光収入の増加だけでなく、国際交流の深化や日本文化の世界への発信にもつながる重要な要素です。今後も、各国のニーズに合わせた戦略的な観光プロモーションを展開し、日本の魅力を世界に発信し続けることが求められます。