スペインでは、スペイン語以外にも様々な言語が話されているのをご存じでしたか?地域によっては、標識などにスペイン語と地域言語の両方が記載されていることもあるのです。本記事では、スペインで話されている言語について解説します。
カステジャーノ(標準スペイン語)
スペインの公用語は、もちろんスペイン語です。スペイン標準のスペイン語を「カステジャーノ」と呼びます。カステジャーノとは、マドリッドを中心とするスペイン中部~北部の「カスティーリャ地方」のスペイン語を指します。
大きな特徴としては、「LL」の発音です。多くの地域では「ジャ・ジュ・ジョ」と発音しますが、カスティーリャ地方では「リャ・リュ・リョ」と発音します。
スペインのテレビやラジオなどで話されるスペイン語は、この「カステジャーノ」を基本としています。
カタルーニャ語
カタルーニャ語は、バルセロナを中心とするカタルーニャ地域で話されている言語です。カタルーニャ州の公用語に指定されており、カタルーニャ地域では、標札などすべてがスペイン語とカタルーニャ語が併記されています。
カタルーニャ州では幼稚園からの学校教育がカタルーニャ語で行われており、また新聞、テレビ、ラジオ等のメディアもカタルーニャ語がメインです。
カタルーニャ語の単語の85%はスペイン語と似ていますが、まったく違う場合もあり、また文法にも多少差異が見られます。
バレンシア語
バレンシア語は、その名のとおりバレンシア州で話されている言語で、バレンシア州の公用語に指定されています。このバレンシア語は、上述のカタルーニャ語の方言です。
バレンシア州では子どもたちがバレンシア語を習得することが必須となっており、学校でも国語としてバレンシア語とスペイン語両方の授業があります。町によっては標札や貼り紙などがバレンシア語のみの場合もあるようです。
ガリシア語
ガリシア語は、スペイン北西部のガリシア州で公用語とされている言語です。実に300万人以上の話し手がおり、スペイン国内で話されている言語ながら、地理的な影響もありスペイン語よりポルトガル語と共通点が多いのが特徴です。
言語を保持していく目的で、ガリシア州では学校教育の50%をガリシア語で行うことが州政府から義務付けられています。
バスク語
バスク語は上述の言語がすべてスペイン語と同じくラテン語を起源に持っているのと違い、いまだに言語ルーツがわかっていません。そのため、スペイン語とはまったく別の言語体系になっています。
バスク語は、スペイン北部のバスク州での公用語に指定されている言語で、話し手の数は約100万人です。バスク語内にも6つの方言が存在し、20世紀に標準バスク語がバスク語の標準語として制定されました。
まとめ
以上、今回はスペインで話されている地域言語についてご紹介しました。
地域によってはスペイン語よりも地域言語のほうが人々に馴染んでいる場合があります。例えばバルセロナ向けに情報発信する場合には、スペイン語だけでなくカタルーニャ語も同時に発信するほうがビジネス効果は高まります。
スペイン国内でターゲットとしたい都市が明確にある場合は、地域言語のことも考慮に入れておくといいでしょう。(川嶋)
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