翻訳外注コストを安く抑えたい!そんなお悩みに翻訳会社WIPジャパンが「翻訳料金を抑える7つの方法」をご紹介します。
見積依頼の際の条件次第で、制作プロセス次第で翻訳料金は大きく上下します。つまり、希望する翻訳レベルを詳細に伝えることで、最適なプロセスをデザインすることができるのです。外注する前に確認しておくとよいポイントや見直すべき点をわかりやすく解説していきたいと思います。
1. まず、求めている翻訳のレベルを把握する
表面的な翻訳料金だけで判断してはいませんか?
期待したレベルに達しない翻訳が納品された場合、その後の社内校正や修正に多大な時間ロスが発生します。また、締め切りに間に合わなかったり、訳もれ・誤訳などが後日見つかったり、と予想以上の出費ダメージがかさむことがあります。では、どうすれば良いのでしょうか?
まず、「自分が求めている翻訳のレベル」を把握することが大切です。
・一字一句厳密かつ正確な翻訳が必要だが、意訳である必要はない
・多くの人が読む(印刷物・ウェブサイト用など)ので読みやすさを重視したい
・外国語への翻訳だから、その言語のネイティブによるチェックもしてほしい
制作プロセス次第で、翻訳料金は大きく変化
実は同じ翻訳会社でも、制作プロセス次第で翻訳料金は大きく上下します。希望する翻訳レベルを詳細に伝えることで、翻訳会社は最適なプロセスをデザインすることができます。
希望のレベルを伝えないと、必要以上に校正・推敲された翻訳になったり(この場合、当然料金は高くなります)、希望のレベルに達していない翻訳を受け取って「安物買いの銭失い」になったりする可能性が高いのです。
翻訳料金が安価か高価かは、希望レベルの翻訳を納品してもらうことを前提に総合的に判断するべきです。 詳細は、「翻訳会社が選ぶおすすめの依頼方法:失敗しない10のポイント」でも解説していますのでそちらも合わせてご覧ください。
2. 本当に翻訳が必要な個所を把握する
その翻訳は本当に必要ですか?
やみくもに全文を翻訳せず、「本当に翻訳が必要な箇所はどこか」をよく絞りこむことにより、大幅に翻訳コストを削減できる場合があります。
実際、読み手にとってさほど興味の湧かないトピックを繰り返す文章や、自社がいかに優れているかを冗長に書き連ねているコンテンツなど、逆効果を生んでいる場合も少なくありません。
重複する文章や読み手にとって不要な情報を削ぎ落とすことにより、翻訳コストを抑え、さらにクライアントに好まれるコンテンツを作成することができます。
原稿のスリム化?
例えば、フランスのある金融機関はユーザーマニュアルを翻訳発注する際、500ページのマニュアルを230ページにスリム化できています。また、イギリスのある半導体メーカーはマニュアルの日本語化にあたり、翻訳対象を40%カットすることができました。
翻訳会社の協力を得て、「翻訳が本当に必要な箇所はどこか」について事前の絞りこみを検討してみましょう。
3. 以前翻訳したデータを整理する
もしかして、同じものを再度翻訳していませんか?
以前翻訳したものを再度翻訳するといった無駄を減らしましょう。そうすれば時間もコストも確実に節約できます。そのためには、過去の翻訳成果物や用語をデータベース化するなどの工夫が必要です。
以前翻訳したものとは、文章はもちろんのこと、用語も対象です。例えば、商品名、会社名、役職名など、会社ごとに独自の名称が与えられているものなどが考えられるでしょう。そのような用語は、用語集(対訳表)に整理しておくとよいでしょう。
翻訳会社によっては、希望により用語集(対訳表)を作成してくれる場合があります。用語集を次回の翻訳発注時に使用すれば、翻訳会社の手間を省くことができ、結果的にコストを抑えることができます。
4. デザインを工夫することで翻訳以上の効果を実現する
文章をグラフィックスにできませんか?
幾千もの言葉を重ねるより、一つの絵・写真・マークの方がより効果的に情報を伝える場合があります。
スウェーデンのある家具メーカーは約30カ国、17の言語で事業展開していますが、使用する説明書内の80%は絵と図で構成されています。また、イギリスのヒースロー空港では、絵文字を駆使して、様々な国から集まる年間8千万人もの旅行者をさばいています。
あなたの会社が多言語展開を図る会社であればあるほど、デザイン上の工夫は大幅な翻訳コストと時間コストを抑えてくれます。
翻訳を発注する前に、あなたの会社内で「グラフィックス化」を一度検討してみましょう。翻訳会社の中には、「文章のグラフィックス化」相談にのってくれるところがありますので、問い合わせてみるのもよいでしょう。
5. 信頼できる翻訳会社に依頼し、トータルコストを削減する
あなたの会社内の関与人員・時間を減らせませんか?
考慮すべきポイントは、翻訳会社に外注したとしても、あなた自身の時間コストはあなたの会社が払っていると言う事実です。
プロジェクトのコア部分をあなたの会社内で管理しつつも、いかにして自社内で行っていたその他のことをなるべく多く(プロジェクト管理さえも)外部に任せることが重要になってきています。あなたの会社内部の関与者数と時間をどれだけ減らすことができるかがポイントとなります。そうすることによって、(あなたを含め)あなたの会社内の関与者は、別のもっと生産的な仕事に時間を割くことができるようになるでしょう。
決して多くはありませんが、安心して管理を任せられる翻訳会社は存在します。信頼できる翻訳会社を選ぶ目を養うことも必要でしょう。一つの目安としては、一度、翻訳会社の見積書をチェックしてみてはいかがでしょうか。必要な項目がしっかりと記載されているかどうか、見積書からプロセスが見えるかどうかがポイントと言えます。
6. 納期に余裕をもたせる
納期に余裕をもたせることはできませんか?
急ぎの仕事には通常、追加料金がかかります。
翻訳会社の中には通常より長い納期の場合に、ディスカウントしてくれるところもあります。もし納期に余裕をもたせることが可能なのであれば、遠慮なく交渉をしてみましょう。
また、納期に余裕をもたせることができれば、それだけ翻訳会社側での人材リソースの管理にも余裕が生まれます。どの翻訳会社にも人気翻訳者が存在します。納期に余裕があれば、普段は忙しい人気翻訳者がスケジュールの合間に翻訳を担当する確率が高くなり、満足のいく納品を受けられるということにもつながります。
7. 価格交渉の材料を探す
翻訳会社にとって助けになる資料はありませんか?
翻訳会社の制作プロセスにおいて、社内専門用語(部署名・商品名)、固有名詞(社名・地名)などを調べることは大変手間のかかる作業です。しかし、発注者であるあなたの方で簡単に調べられる場合も多くあります。翻訳会社側の負担が減ることを事前にできるのであれば、値引き交渉の好材料となります。
さらに、支払条件を早める、参考資料(対訳表)を提供する、納品方法を簡素化するなど、他の価格交渉の材料を探して交渉してみましょう。
どんな条件が価格交渉の材料になるか、翻訳会社に直接尋ねることも大切です。
まとめ
以上、 翻訳料金を抑える方法について紹介をさせていただきました。
コストを抑えたいというお客様の声は、適切なプロセスを設計できるという点で翻訳会社にとって実にありがたいことです。翻訳料金表だけで判断せずに、翻訳会社にいろいろと相談してみてください。きっとベストなコストカットの方法が見つかるはずです。
最後になりますが、『完全保存版「翻訳発注」に失敗しない10のポイント』をプレゼントしていますので、翻訳依頼の際の参考となれば幸いです。