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Oct. 30, 2020

翻訳依頼で参考資料を支給するメリットとは

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    翻訳の品質を左右するものとして、8割は翻訳者のスキル、残りの2割はチェッカーのスキル、調査力、用語集や参考資料の引用、過去訳との整合、翻訳支援ツールの使用、原稿の明確性などが挙げられると以前お伝えしました。

     

    今回は参考資料についてお伝えいたします。

     

    たとえば、契約書のように、元々紙文書の翻訳の場合はそれほど問題にはならないのですが、webサイト、基幹システムの画面、カタログ、動画の字幕などの視覚的な情報と結びついている翻訳の場合は、参考資料の有り無しで品質が大きく変わってくることがあります。

     

    もちろん前述の契約書の場合でも、関連資料と表現を統一しなければならない場合はその参考資料が必要になります。

     

    それでは上記で挙げたケースをそれぞれお伝えいたします。

     

    webサイト

    たとえばwebサイトの日英翻訳の場合を見てみましょう。

     

    もしお客様から頂く原稿が、Wordファイルのみしかない場合、作業者である翻訳者やチェッカーは、翻訳しようとしている原文がどの部分にあたるのか把握できないケースがあります。

     

    つまり、翻訳しようとしている一文が、webサイトの本文なのか、タイトルなのか、あるいは写真等のキャプションなのか原稿を見ているだけでは判断できないことがあるのです。

     

    そうした場合、タイトルまたはキャプションの翻訳にも関わらず、本文の翻訳と勘違いして、説明的な文体で翻訳してしまうことがあります。

     

    また、英語の場合、タイトルはできるだけシンプルに記載し、本文で詳しく説明するという傾向が日本語よりも強いため、そういった調整もできずに少々不自然な翻訳になることもあります。

     

    webサイトの翻訳をご依頼される場合には、参考資料として原文のURLも支給することをオススメいたします。

     

    もちろんwebサイトの場合は、翻訳の発注時にはまだ原文のサイトを製作中で、テストサイトさえできていないこともあるでしょう。そういった場合でも仕様書などは作成されているかと思いますので、そういった資料があればご支給して頂くことで品質が低下するリスクを抑えることができます。

     

    基幹システムの画面

    GUI(グラフィカルユーザーインターフェース)と呼ばれるものですが、こちらも翻訳のご依頼時には注意が必要です。

     

    例えば翻訳しようとしている一文がボタンなのか、メッセージなのか、プルダウンの選択肢なのかによって翻訳も変わってきます。和訳であれば内容によって体言止めにする必要があるでしょう。

     

    GUIの原稿は後工程の流し込み作業があるため、Excelで原稿を作成されることが多いかと思います。その際に、画面のどの部分にあたるのか、各項目に参考資料の画面と結びつく連番を記載されることをオススメします。

     

    また、それぞれ文字数制限もあるかと思いますので、最大許容文字数(日本語や中国語であれば2バイトを1文字、英語などの欧州言語であれば1バイトを1文字として)を記載して頂くと、流し込みをされた際に文字数オーバーで再翻訳が必要になることもなくなり、後工程がスムーズになるかと思われます。

     

    カタログ

    こちらもwebサイトと同様で、原稿がWordファイルのみの場合は、タイトル部分を誤って本文のような形で翻訳してしまうというようなケースも出てきます。また、カタログは特に、タイトルにキャッチ性があった方がより良い翻訳になるものです。

     

    WIPではそういったところも考慮しつつ翻訳をいたしますので、どの部分の翻訳なのかがはっきりとわかる参考資料をご支給頂くことをオススメします。

     

    おそらくカタログの場合は、原文の印刷物がすでに存在していることが多いかと思います。その際に作成された原文のPDFがあればベストですが、紙の現物しかない場合もあるでしょう。その場合は現物でもよいので、直接送付して頂くか、スキャンをしてPDFでお送り頂ければと思います。

     

    もし、カタログ全体ではなく、一部分の翻訳が必要な場合は、原文がカタログのどの部分にあたるのかがわかるように原稿と参考資料に連番を振って頂くことをオススメします。

     

    動画の字幕

     動画の字幕の文章は、動画を見ていることを前提に考えられているため、文章自体の情報量が少ないものです。

     

    登場人物の性別や、名詞の単数・複数、あるいは誰に向けて発せられている文章なのか、文字だけの情報では判断できないことがあります。こちらもぜひ参考資料として、実際の動画のご支給をお願いできればと思います。

     

    もし翻訳のご依頼時に動画がまだ存在しない場合は、絵コンテなど何かしらの資料を提供されることをオススメします。

     

    まとめ

    以上、4つの例を挙げさせて頂きましたが、共通することとして、ご提供頂く参考資料はできるかぎり文字の検索ができるものにして頂ければと思います。

     

    例えばPDFの場合、アウトラインがかかっているファイルよりも、アウトラインがかかっていないファイルの方が、文字の検索もできるので作業者はより効率的に内容を参照することができます。調べる時間が早ければ早いほど翻訳作業により集中することができるのです。

     

    参考資料をご準備頂くには他部署あるいは印刷会社などにコンタクトを取って頂く必要があるかもしれません。ただ、翻訳の品質が下がるリスクがあることを考えれば、お時間をかけて頂く価値はあるかと思います。(中後)

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