TV・ラジオの生中継から映画・ドキュメンタリーの字幕・吹替、ポッドキャストや音楽フェスまで──エンタメ業界では多様な通訳・翻訳ニーズが存在します。
本記事では、各シーンを網羅的かつ詳細に解説。利用規模や目的に応じた最適な通訳方式を、箇条書きやマトリクス表で直感的に選べるようまとめました。
1. テレビ・ラジオ番組の同時通訳(生放送インタビュー)
・主な用途:国際ニュース、生出演インタビュー、スポーツ中継
・参加者規模:出演者+制作スタッフ(数名~数十名)
・求められる要件:
- 遅延ほぼゼロのリアルタイム性
- 放送クオリティ(ノイズ低減、正確な用語選択)
- 言葉尻・ニュアンスの忠実再現
・推奨方式:
- 同時通訳(放送局ブース設置+音声ミックス)
- オンライン同時通訳(リモート拠点の通訳者を中継)
2. 映画・ドキュメンタリーの字幕制作・吹替翻訳
・主な用途:劇場公開作品、映像配信サービス、教育用映像
・規模:作品長(30分~2時間)、言語数(1~10言語)
・求められる要件:
- セリフの文字数制限内で意味を圧縮
- キャラクター性・文化的背景の訳出
- 吹替用台本では口の動き(リップシンク)への調整
・推奨方式:
- 字幕翻訳(テロップ原稿作成→タイミング合わせ)
- 吹替台本翻訳+ナレーター・声優による収録
3. ポッドキャスト/ウェビナーの後付け逐次翻訳
・主な用途:有料/無料配信ポッドキャスト、企業ウェビナー
・参加者規模:講演者+モデレーター数名
・求められる要件:
- 音声ファイルへのテキスト書き起こし
- 逐次訳での自然な話し言葉再現
- 字幕ファイル(SRTなど)や文字起こしレポート納品
・推奨方式:
- 逐次通訳スタイルでテキスト化
- リモート逐次翻訳(オンライン音声ファイル共有)
4. 音楽フェス・ライブのアーティスト紹介通訳
・主な用途:ステージMC、アーティスト挨拶、ファン交流イベント
・規模:ステージ出演者+観客(数十~数千人)
・求められる要件:
- ライブ感を失わないテンポ感
- 演出意図やアーティストの個性表現
- 音響環境下での可聴性
・推奨方式:
- ウィスパリング(ステージ袖でマイク通訳+イヤモニター)
- 同時通訳+送信機器(大規模観客向け多言語放送)
5. 文化施設でのアーティスト・来場者対話通訳
・主な用途:ギャラリートーク、ライブパフォーマンス解説、Q&Aセッション
・規模:5~50名程度の小~中規模
・求められる要件:
- 双方向コミュニケーション
- 専門用語・芸術用語の正確性
- 心理的距離を縮める親しみやすさ
・推奨方式:
- 逐次通訳(対話ペースに合わせて)
- ウィスパリング(通訳者同席型リアルタイム)
シーン別 推奨通訳方式マトリクス
No. | シーン | 規模 | 主な要件 | 推奨方式 |
---|---|---|---|---|
1 | TV・ラジオ同時通訳(生放送) | 数名~数十名 | リアルタイム性、高音質 | 同時通訳/オンライン同時 |
2 | 映画・ドキュメンタリー 字幕・吹替翻訳 | 1作品(30分~) | 文字制限/リップシンク対応 | 字幕翻訳/吹替台本翻訳+収録 |
3 | ポッドキャスト・ウェビナー後付け逐次翻訳 | 少数(録音) | テキスト精度、自然な話し言葉 | 逐次通訳/リモート逐次翻訳 |
4 | 音楽フェス・ライブ アーティスト紹介 | 1~数公演 | テンポ・演出意図表現 | ウィスパリング/同時通訳+送信機器 |
5 | 文化施設でのギャラリートーク・Q&A | 5~50名 | 双方向対話、専門用語正確性 | 逐次通訳/ウィスパリング |
7. 選定ポイントまとめ
- リアルタイム性:遅延ゼロ重視なら同時通訳/ウィスパリング
- 文字制限・映像同期:字幕/吹替台本翻訳
- 双方向対話:逐次通訳 or ウィスパリング
- 録音素材の後付け:逐次/リモート逐次翻訳
- 会場環境:音響設備・送受信機器の有無
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