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Oct. 16, 2020

【翻訳者派遣|多言語人材サービス】オンサイト翻訳(翻訳者常駐)のメリット

 

オンサイト翻訳とは?

翻訳と言うと、翻訳者が自宅でパソコンに向かい、辞書を片手に一人で黙々と訳文を書いている様子がイメージされるかもしれません。

 

ところが実際は、そうしたイメージは翻訳の一側面に過ぎず、翻訳者が翻訳会社や実際のクライアント先に常駐して翻訳業務に当たるケースもあります。

 

以下のグラフは、2017年に一般社団法人日本翻訳連盟が実施した翻訳実態調査の結果です。

 

翻訳の仕事の受注方法

(出典:2017年翻訳白書)

 

「派遣/アルバイト/社員として翻訳に従事」が、だいたいにおいてオンサイト翻訳に該当します。また、「翻訳会社から受注」「ソースクライアントから直接受注」においても、翻訳者が企業に出向いて翻訳をしている場合もあります。

このグラフからも、一定数の翻訳者がオンサイトでの翻訳に携わっていることがわかります。

私は2013年から英日翻訳者として活動していますが、そのキャリアの延べ半分以上にわたりオンサイトでの翻訳に従事しています。その経験から、オンサイト翻訳には、翻訳者にとってだけでなく常駐先にとっても、いくつものメリットがあると感じています。

 

 

翻訳者にとってのオンサイト翻訳のメリット

関係者とコミュニケーションがとりやすい

私が考える翻訳者にとっての最大のメリットは、コミュニケーションの取りやすさです。

 

クライアントをはじめとする関係者や、場合によっては同じ業務に従事している翻訳者に、疑問点や解釈上の不明点などをその場で確認することができます。

 

こうしたやりとりを通じて求められる品質を理解することができれば、高い品質の翻訳をスピーディに提供することができるでしょう。

 

企業や業界特有の専門性を身につけられる

特にソースクライアント先に常駐する翻訳では、当然ながらその企業の文書を集中的に翻訳することになります。企業や業界特有の用語にどっぷりと浸かることになるため、専門性を身につけることができます。

 

また、その企業の翻訳以外の関連業務が見えるため、業務全体の流れにおける自分の役割を理解することができます。自分の翻訳がどう使われるかを知ることは、品質の向上につながります。

 

翻訳支援ツールなど、必要な環境が充実している

これは特に翻訳会社に常駐する場合に当てはまります。最近では翻訳技術の進歩が著しく、新しい翻訳支援ツールや機械翻訳に親しんでおくことが欠かせません。

 

自宅で整えることが難しいこうした環境を体験できるのは、翻訳会社でのオンサイト勤務ならではです。

 

継続的に仕事を受けることができ、スキルアップにつながる

翻訳者として活動し始めたばかりの頃は安定して仕事を受注するのは難しい場合がありますが、オンサイト翻訳の場合は継続して仕事を受けることができます。

 

もちろん、フリーランス翻訳者として自宅で活動する場合とは違い、ある程度自由は制限されますが、スキルアップにはうってつけの環境です。

 

また、クライアントや関係者と積極的にコミュニケーションをとり、企業または業界特有の専門性を身につけることで、高い品質の翻訳をスピーディに提供できるようになれば、オンサイト勤務後も継続的に仕事を受注することができるでしょう。

 

 

常駐先にとってのオンサイト翻訳のメリット

翻訳者とコミュニケーションがとりやすい

コミュニケーションの取りやすさは、常駐先にとってもメリットになります。翻訳者からの質問に適時に回答することができれば、翻訳者は質の高い翻訳をつくることができますし、訳文の方向性を適宜すり合わせることもできます。

 

また、その翻訳文がどういう場面で使われるかを具体的に伝えることができるので、業務全体における翻訳文の役割を翻訳者にイメージしてもらいやすく、このことも品質の向上につながります。

 

スピード感のある翻訳が可能

たとえば、IT業界におけるシステムやソフトウェア開発では、開発手法としてアジャイル開発が主流になっています。この開発期間の短縮を目的としたアジャイル開発では、その性質上、少量ではありながら即座の翻訳を求められることが多々あります。

 

毎回外注することを考えると、こうした開発現場ではオンサイト翻訳者に依頼した方が、スピーディに翻訳文を手に入れることができるでしょう。

 

IT業界に限らず、情報更新のスピードが早い文書の翻訳を求めている場合は、オンサイトでの翻訳にメリットがあります。

 

自社から出せない文書の翻訳ができる

自社の独自システムやサーバーに接続して使うソフトウェアのマニュアルであれば、実際に使いながら訳さないと訳語の検討がつかないことがあります。

 

また、そうしたマニュアルは社内用語が多用されていることがありますが、オンサイトでの翻訳であれば翻訳者はその場で質問できるため、外注よりも質の高い翻訳文をスピード感をもって提供できます。

 

そのほか、参考資料のデータ量が大きかったり、特殊なツールやPC環境が必要だったりといった理由で社外での翻訳業務が難しい場合、オンサイトでの翻訳が有効です。

 

優秀な翻訳者を長期間確保できる

外部に翻訳を依頼する場合、常に同じ翻訳者に依頼できるとは限りません。特に優秀な翻訳者であれば、他社からの翻訳でスケジュールが埋まってしまうことが多くあります。

 

翻訳者にオンサイトで勤務してもらうことができれば、常に安定した質の翻訳文を期待することができます。翻訳者の業務遂行状況も把握できるため、前後の業務をスケジューリングする際にもメリットがあります。

 

 

まとめ

冒頭でお伝えしたとおり、私の翻訳者としてのキャリアは、延べ半分以上がオンサイトでの翻訳です。

自宅での翻訳ももちろんメリットはあるとは思います。ただ私の場合は、自宅での翻訳を開始してしばらくしてから、自分の翻訳に行き詰まりを感じ始めました。

どうすればもっと翻訳がうまくなるのだろうか?クライアントの意向に沿った翻訳文を提供するには?

こうしたことを考え始め、今はまた機会を得て、オンサイトでの翻訳業務に従事しています。

私にとってのオンサイト翻訳のメリットは、本記事でお伝えしたとおり、クライアントとの距離が近く、同じ仲間がいることです。これらは私にとって、高い品質の訳文を提供する源泉となります。

翻訳者が常駐することで高い品質の訳文を提供できれば、常駐先にとっても大きなメリットになります。

社内文書の翻訳品質を向上させたい。もっとスピーディに翻訳文を手に入れたい。もし、こうしたニーズを組織が持っているならば、翻訳者に常駐してもらうことを検討してみるのもよろしいかと思います。

 

執筆:田村嘉朗
大手通信会社ロンドン支社勤務を経て、2013年より翻訳者として活動
専門は通信、マーケティング

 

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