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Aug. 07, 2025

AI時代の新たな翻訳スタイル:資料翻訳

 

現代ビジネスにおいて、資料の多言語化は国際的な競争力を高める上で不可欠です。しかし、「資料 翻訳」と一口に言っても、その種類は多岐にわたります。マニュアル、プレゼン資料、契約書、技術文書など、資料の目的や内容によって、求められる翻訳の精度やスタイルは大きく異なります。

AI翻訳の進化により、翻訳はより手軽で安価になりました。しかし、どの資料をAIに任せ、どの資料を人間に依頼すべきか、その判断を誤ると大きなリスクを伴います。本記事では、多岐にわたる「資料翻訳」に焦点を当て、AIと人間の最適な使い分け方、費用対効果を最大化するアプローチを徹底解説します。

 

目次
資料翻訳について
 -AI翻訳で対応できるもの
 -AI翻訳 + 人間のチェックが必要なもの
 -人間の翻訳が必要なもの
 -人間によるトランスクリエーションが必要なもの
主要言語ごとのAI翻訳と人間の翻訳の相性
翻訳サービス8分類:各層の特徴と相性(効率やコストの視点を含む)
資料翻訳見積もりを依頼する際のポイント
資料翻訳の際の注意点、ポイント
資料翻訳に関するよくある質問(FAQ)

資料翻訳について

資料翻訳は、単に言葉を置き換えるだけでなく、その資料が持つ本来の目的を達成できるように、正確性、一貫性、そして読みやすさが求められます。特に、専門用語の統一や、図表・レイアウトとの整合性を保つことが重要です。

  • 社内資料: 会議議事録、研修資料、社内規定など。

  • ビジネス資料: プレゼン資料、企画書、営業資料、決算報告書など。

  • 技術・専門資料: 取扱説明書、技術仕様書、特許明細書、医療論文など。

  • 法務・契約資料: 契約書、利用規約、プライバシーポリシーなど。

  • 広報・マーケティング資料: プレスリリース、パンフレット、ウェブサイトコンテンツなど。

AI翻訳で対応できるもの

AI翻訳は、膨大なデータから学習しているため、定型的な表現や専門用語の羅列、内容把握が主目的の資料翻訳に特に力を発揮します。

  • 社内資料(内容把握目的): 外国人社員が会議の概要を把握するための議事録、非公式な社内メールや通達文など。

  • 定型的な報告書: 数字や事実関係が中心の決算報告書の概要、単純な進捗報告書など。

  • 技術文書の概要: 専門用語の多い技術仕様書やマニュアルの、全体像をざっくりと把握するための一次翻訳。

AI翻訳 + 人間のチェックが必要なもの

AI翻訳で効率化しつつ、人間のチェックで品質を担保するアプローチです。このハイブリッド型は、コストと品質のバランスが重要となる資料翻訳で非常に有効です。

  • プレゼン資料・企画書の修正: AI翻訳で骨子を作成し、人間が文脈を修正。聴衆に響く表現や、論理的なつながりを調整します。

  • 業務マニュアル: AIで一次翻訳を行い、人間が専門用語の一貫性や手順の正確性を確認。図表やスクリーンショットの説明文なども調整します。

  • ウェブサイトコンテンツ: AIで大枠を翻訳し、人間がターゲット国の文化や市場に合わせた自然な表現に修正します。

人間の翻訳が必要なもの

正確性、法的効力、ブランドイメージに直結するような重要性の高い資料は、専門の人間翻訳者に依頼すべきです。

  • 法務・契約資料: 契約書、利用規約、秘密保持契約(NDA)など、一語一句の正確性が求められる文書。わずかな誤訳が法的リスクに繋がる可能性があります。

  • 対外的な広報・マーケティング資料: 企業のブランドイメージを伝えるプレスリリース、パンフレット、IR資料など。企業の信頼性に関わるため、ネイティブレベルの自然さと文化的配慮が必要です。

  • 特許明細書・医療論文: 高度な専門知識と厳密な表現力が要求される文書。その分野に精通した専門家による翻訳が不可欠です。

人間によるトランスクリエーションが必要なもの

トランスクリエーションとは、単なる翻訳を超え、元のメッセージの意図や感情をターゲット市場に合わせて再創造することです。

  • キャッチコピー・スローガン: 企業のアイデンティティを表現する重要なフレーズ。直訳では意味が通じないだけでなく、意図したイメージが伝わらないため、ターゲット市場で共感を得られる言葉に再構築する必要があります。

  • 製品・サービスのネーミング: 製品名やサービス名が、ターゲット言語でネガティブな意味を持たないか、または魅力的で覚えやすいものになるように調整します。

  • 広告コンテンツ: 感情に訴えかけ、購入意欲を掻き立てるような広告文は、文化的な背景を深く理解した上での再構築が不可欠です。

主要言語ごとのAI翻訳と人間の翻訳の相性

資料翻訳におけるAIと人間の使い分けは、対象となる言語の特性によっても異なります。

言語 AI翻訳(MTO)との相性 MTPE(AI+人チェック)との相性 人間翻訳の必要性
英語 ◎高い ◎非常に高い
AI翻訳の精度が高く、MTPEで効率的な翻訳が可能。ただし、ビジネス文書特有の洗練された言い回しやニュアンスは人間が調整すべき。
法律、技術、マーケティングなど、高い専門性が求められる重要資料。
中国語 〇中程度

◎高い

AI翻訳の精度は向上しているものの、簡体字と繁体字の使い分け、地域差、文化的背景の考慮が必要。MTPEで効率化しつつ、人間のチェックで適切な用語と自然な表現に調整することが重要。

契約書、プレスリリース、ブランドサイトなど、企業の信頼性に関わる重要資料。
韓国語 ◎高い

◎非常に高い

日本語と語順が似ており、AI翻訳の精度は良好。ビジネス文書では特に丁寧な敬語や最新の専門用語への対応が求められるため、MTPEで効率化しつつ、最終的なチェックは人間が行うべき。

企業イメージを左右するプレゼン資料や、法的効力を持つ契約書など。
タイ語 △低い~〇中程度

〇中程度

AI翻訳の精度はまだ発展途上な面もあり、文脈や声調による意味の変化が大きい。人間による丁寧なポストエディットで意味の正確性と自然さを確保する必要がある。

法律文書、技術マニュアルなど、誤訳が大きな問題に発展する可能性のある資料。
ベトナム語 △低い~〇中程度

〇中程度

タイ語と同様に声調言語であり、AI翻訳の精度にはまだバラつきがある。ビジネス文書では敬称やフォーマルな表現の使い分けも重要。人間によるポストエディットで正確性と自然さを補うべき。

契約書、技術仕様書など。特に製造業のマニュアル翻訳では、技術的な正確性が重要。
フランス語 ◎高い

◎非常に高い

一般的な文書はAIでも対応可能だが、ビジネス文書特有の格式高い表現や専門用語は人間による確認が不可欠。MTPEで大幅な効率化が可能。

法律文書、公式のプレスリリース、学術論文など。
スペイン語 ◎高い

◎非常に高い

英語同様にAI翻訳の精度は高い。しかし、スペインとラテンアメリカ諸国で表現が異なるため、ターゲット地域の選定と、それに合わせた用語・表現の調整は人間が行うべき。

マーケティング資料やプレゼン資料など、ターゲット市場の顧客に直接訴えかける資料。
インドネシア語 〇中程度

〇中程度

AI翻訳の精度は向上しているが、ビジネス文書においては敬意を示す表現や、地域ごとの慣用句を適切に使うことが重要。AIの一次翻訳を人間の目で丁寧に修正・調整すべき。

企業間の取引で使う契約書や、公式のビジネスレターなど。



翻訳サービス8分類:各層の特徴と相性(効率やコストの視点を含む)

多岐にわたる資料翻訳のニーズに合わせて、最適なサービス形態を選びましょう。

分類 料金相場の特徴 主な強み・特徴 資料翻訳との相性(効率・コスト視点)
1.大手翻訳サービス 高め(標準~高単価) 豊富な実績、専門分野に特化した翻訳者、品質管理体制、大規模案件対応、各種認証取得 相性:◎(確実性・専門性) 契約書、技術マニュアル、IR資料など、専門性と高い品質が求められる重要資料に最適。コストは高いが、確実な品質と安心感がある。
2.専門特化型翻訳サービス 中~高め 特定分野(例:法律、医療、IT)に特化し、その分野の専門知識を持つ翻訳者が多数在籍、業界知識と用語の正確性 相性:◎(専門性・品質) 医療論文、特許明細書、IT製品のマニュアルなど、特定の分野に特化した高度な資料に最適。大手よりコストを抑えつつ、高い専門性を確保できる。
3.中小規模の翻訳サービス 中程度 大手より柔軟な対応、コストパフォーマンス、特定の言語ペアやニッチな分野に強みを持つことが多い 相性:〇(コスト効率・柔軟性) 一般的なビジネス資料や、ウェブサイトの一部の翻訳など、専門性よりコストとスピードを重視する場合に有効。担当者との密な連携が取りやすい。
4.フリーランス翻訳者 幅広い(低~高単価) 料金交渉の余地、直接コミュニケーション、特定の専門性や迅速な対応が可能な場合がある 相性:△~〇(柔軟性・コスト) 少量のプレゼン資料や、内容把握が目的の簡単な文書に有効。ただし、翻訳者の質にばらつきがあるため、経歴や実績をしっかりと確認する必要がある。
5.クラウドソーシングサイト 安め(非常に安価な場合も) 多様な翻訳者が登録、低コストで迅速な納品、様々な言語に対応可能 相性:△(速さ・コスト) 非公式な社内資料や、内容を大まかに把握するための翻訳など、品質よりも速度とコストを最優先する場合に検討可能。重要資料や専門性の高い文書には不向き。
6.機械翻訳+ポストエディットサービス(MTPE) 安め(フル翻訳の50~80%程度) AIによる高速翻訳をベースに人間が修正するため、速度とコストのバランスが良い、大量の文書に対応可能 相性:◎(効率・コスト削減) マニュアル、技術仕様書、FAQなど、定型的かつ大量の文書に最適。コストを抑えつつ、一定の品質と一貫性を確保できる。
7.翻訳支援ツール(CATツール) (ソフトウェア費用のみ) 翻訳メモリや用語集を活用し、翻訳の一貫性向上と効率化、将来のコスト削減に繋がる 相性:〇(内製化・一貫性) 自社で継続的に大量の資料翻訳を行う企業向け。翻訳作業自体は社内翻訳者や外部翻訳者が行う必要がある。過去の翻訳資産を再利用することで、コストと品質を長期的に最適化できる。
8.社内翻訳者・バイリンガル社員 (人件費) 社内情報へのアクセス、迅速な対応、企業文化や業界知識を深く理解している、機密性の高い文書も対応可能 相性:〇(即応性・機密性) 機密性の高い社内文書や、急ぎの簡単な資料に有効。自社の用語や文化を深く理解しているため、的確な翻訳が可能。ただし、専門的な知識や多言語対応は別途外部リソースが必要となる場合がある。



資料翻訳見積もりを依頼する際のポイント

資料翻訳を依頼する際は、以下の点を明確に伝えることで、より適切な見積もりと高品質な成果を得られます。

  • 資料の種類と目的: プレゼン資料、契約書、技術マニュアルなど、資料のタイプと、誰が何のために使用するのか(例:社内共有、顧客への提示、法務部門の確認)を伝えます。

  • 専門分野: IT、法律、金融、製造業など、資料の専門分野を明記します。

  • 希望する品質レベル: 「内容把握が目的」「顧客に提示するプロレベル」「法的効力を持つ完全な翻訳」など、品質の優先順位を伝えます。

  • ファイル形式: Word、PowerPoint、Excel、PDF、画像データなど、元のファイルの形式。DTP作業の要否も確認しましょう。

  • 過去の翻訳資産: 以前に翻訳した関連資料や用語集があれば共有することで、用語の一貫性を保ちやすくなります。

  • 納期と予算: 明確な納期と、可能な範囲での予算を伝えます。

資料翻訳の際の注意点、ポイント

資料翻訳ならではの注意点を押さえることで、より効果的な翻訳が実現します。

  • 専門用語の統一: 同じ専門用語でも、翻訳者や資料によって表現が異なる場合があります。用語集を作成・共有し、一貫性を保つことが非常に重要です。

  • 文脈の明確化: 略語や社内用語は、元の意味を翻訳者に伝えることで、より正確な翻訳が可能になります。

  • レイアウトの維持: 図表やグラフを含む資料の場合、元のレイアウトを維持した翻訳を依頼することで、再編集の手間を省けます。

  • 視覚的要素との連携: 図表やグラフ、画像に付随するテキストも正確に翻訳されているか確認しましょう。

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  • 校正・レビューの徹底: 特に重要度の高い資料は、ネイティブスピーカーによる最終的なチェックや、専門家によるレビューを依頼しましょう。

資料翻訳に関するよくある質問(FAQ)

Q1: どのような資料がAI翻訳に向いていますか?
A1: 内容の大まかな把握を目的とする社内資料や、専門用語が中心で定型的な表現が多い技術文書の一次翻訳に向いています。ただし、最終的な品質確保のためには、人間によるチェックを推奨します。

 


 

Q2: 料金はどのように決まりますか?
A2: 翻訳料金は、原文の文字数または単語数、専門性の高さ、希望する納期、翻訳後のファイル形式、ネイティブチェックの有無などによって決まります。まずは無料見積もりを依頼し、詳細を確認することをお勧めします。

 


 

Q3: 契約書など、機密性の高い資料でも依頼できますか?
A3: はい、ほとんどの翻訳サービスでは、機密保持契約(NDA)を結んでから翻訳を開始します。セキュリティ対策がしっかりしている会社を選ぶことで、安心して依頼できます。

 


 

Q4: PowerPointのプレゼン資料も翻訳できますか?
A4: はい、可能です。PPTファイルを直接翻訳し、レイアウト調整まで含めて対応できるサービスもあります。ただし、埋め込み画像内のテキストは別途費用が発生する場合があります。

 


 

Q5: 翻訳を依頼する際、専門用語集は用意した方が良いですか?
A5: はい、ぜひご用意ください。専門用語集を提供することで、翻訳の一貫性が保たれ、品質が向上します。過去の翻訳資料があれば、それを共有するだけでも効果的です。



資料翻訳において、AIは強力なツールですが、その特性を理解した上で活用することが成功の鍵です。AIの力を借りて効率化を図りつつ、人間の知見と専門性が必要な場面を見極めることで、費用対効果を最大化できるでしょう。

 

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