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Jun. 14, 2025

【翻訳のプロが解説】Webサイトの種類を徹底網羅!翻訳・ローカライズニーズ別類型

 

Webサイトのグローバル展開は、今やビジネス成長の必須戦略です。しかし、「Webサイト翻訳」と一口に言っても、その種類や目的、そして対象とする言語によって、翻訳時に求められる専門性、技術、そして考慮すべき点が大きく異なります。

ここでは、翻訳の観点からWebサイトを主要なカテゴリーに分類し、それぞれの特性、翻訳における課題、そして対象言語による考慮点を解説します。あなたのWebサイトがどのタイプに属するか、ぜひ確認してみてください。

1. 企業コーポレートサイト

企業の顔となる最も基本的なWebサイトです。

  • 目的: 企業理念、事業内容、実績、IR情報、採用情報などを対外的に発信し、ブランドイメージを構築・向上させる。信頼性の獲得。
  • 翻訳上の特性・課題:
    • ブランドボイスとトーン&マナー: 企業のアイデンティティを保ちつつ、ターゲット言語・文化圏に合わせた表現が求められる。単なる直訳は厳禁です。
    • 信頼性と正確性: 会社概要、IR情報、CSR活動など、情報に誤りがあってはなりません。専門用語の統一も必須です。
    • SEOローカライズ: 各言語圏での検索エンジン最適化(SEO)を考慮したキーワード選定とコンテンツ構成が必要です。
    • 法律・規制: 各国の法規制(GDPRなど)に準拠したプライバシーポリシーや免責事項の翻訳が求められます。
  • 対象言語による考慮点:
    • 英語: 国際的なビジネス標準。正確性と簡潔性が特に重視されます。
    • 中国語(簡体字/繁体字): 地域(中国本土、香港、台湾など)によって表記が異なるため、対象地域の文化・慣習に合わせた翻訳が重要です。
    • アラビア語: 右から左への記述(RTL)に対応したレイアウト調整が必須です。文化的なタブー表現にも細心の注意が必要です。

2. ECサイト(Eコマースサイト、オンラインストア)

商品を販売するためのWebサイトです。

  • 目的: 商品・サービスの販売促進、購買プロセスの完結、顧客獲得。
  • 翻訳上の特性・課題:
    • 購買意欲を刺激する表現: 商品説明、キャッチコピー、プロモーション文言は、単に情報を伝えるだけでなく、現地の消費者の心に響き、購買に繋がるようなマーケティング的な視点での翻訳が必要。
    • 価格・通貨・支払い方法: 現地通貨への換算、税金表示、一般的な支払い方法への対応(ローカライズ)が不可欠です。
    • 送料・返品ポリシー: 国際配送や返品に関する詳細なポリシーは、各国・地域の法律や商習慣に合わせて明確に翻訳する必要があります。
    • レビュー・Q&A: ユーザーレビューやFAQも翻訳することで、信頼性が向上し、購買障壁が低下します。
    • SEO/SEMローカライズ: 商品名やカテゴリ名など、現地のユーザーが検索するキーワードでの最適化が売上を左右します。
  • 対象言語による考慮点:
    • ドイツ語/フランス語/イタリア語/スペイン語: EU圏内での販売には、各国の消費者保護法や表示義務に厳密に従う必要があります。文体や表現も各言語の特性に合わせましょう。
    • 韓国語: 日本語と文化的に近い部分もありますが、独特の敬語表現やトレンドを取り入れた表現が好まれます。
    • タイ語/ベトナム語: 多民族国家のため、地域による方言や文化の違いを考慮した表現が有効な場合があります。

3. メディアサイト・ブログサイト

ニュース、記事、コラム、エンターテイメントコンテンツなどを提供するWebサイトです。

  • 目的: 情報提供、読者のエンゲージメント獲得、広告収入、コミュニティ形成。
  • 翻訳上の特性・課題:
    • 鮮度と量: 定期的に大量のコンテンツが更新されるため、翻訳のスピードと効率が重要です。
    • 読者の興味・関心: ターゲット層が興味を持つような表現、文化的な背景を考慮した言い回しが求められます。
    • SEO強化: 検索からの流入が主要なため、記事タイトルや見出し、本文のキーワード最適化が不可欠です。
    • トーン&マナー: 硬派なニュースサイトからカジュアルなブログまで、サイトの個性を反映した翻訳トーンの維持が求められます。
  • 対象言語による考慮点:
    • ロシア語: 長文になりがちな傾向があるため、レイアウトへの配慮が必要です。文化的な背景知識が特に重要です。
    • ポルトガル語(ブラジル/欧州): 地域による表現の違いが大きいため、対象地域の特定が重要です。
    • インドネシア語/マレー語: 比較的シンプルな文法ですが、文化的な配慮や若者言葉の取り入れ方も重要になります。

4. サービスサイト・製品紹介サイト

特定の製品やサービスの機能、利点、導入事例などを詳しく説明するWebサイトです。

  • 目的: 製品・サービスの理解促進、リード獲得、問い合わせや資料請求への誘導。
  • 翻訳上の特性・課題:
    • 専門用語の正確性: 製品の技術仕様、機能説明、専門用語などは、誤解なく正確に翻訳する必要があります。用語集(グロッサリー)の作成が非常に有効です。
    • ユースケース・導入事例: 現地のユーザーが共感できるような、地域に根ざした事例へのローカライズが効果的です。
    • CTA(Call To Action)の最適化: 資料請求、無料トライアル、お問い合わせなど、行動を促す文言は、現地のユーザーが違和感なくクリックできるよう工夫が必要です。
    • SEO: 製品名や関連するソリューション名での検索上位表示を狙います。
  • 対象言語による考慮点:
    • アラビア語: 技術文書などで図表を用いる場合、左から右への記述(LTR)とは逆の配置になることがあります。数字の表記も注意が必要です。
    • スウェーデン語/デンマーク語/ノルウェー語: 北欧の言語は、技術用語などにおいて共通性がある一方で、各国の文化やビジネス習慣に合わせた細かな調整が求められます。

5. eラーニングサイト・オンライン学習プラットフォーム

動画、テキスト、クイズなどを通じて学習コンテンツを提供するWebサイトです。

  • 目的: 知識・スキルの習得支援、資格取得、企業内研修、収益化。
  • 翻訳上の特性・課題:
    • 多メディア対応: 動画の字幕翻訳(または吹き替え)、音声スクリプト、講義資料、クイズ、UI(ユーザーインターフェース)など、多岐にわたるコンテンツの翻訳が必要。
    • 学習効果の維持: 専門用語の統一、表現の一貫性、学習者の理解度を損なわない明瞭な翻訳が重要。文化的な背景に配慮した事例や比喩表現へのローカライズも有効です。
    • UI/UXの最適化: 学習プラットフォーム自体の操作性(UI/UX)も、各言語圏のユーザーがスムーズに使えるように翻訳・ローカライズが必要です。
    • タイムコードの精度: 動画の字幕翻訳では、音声と字幕の表示タイミングの同期が学習効果に直結するため、非常に高い精度が求められます。
  • 対象言語による考慮点:
    • 日本語: 敬語表現の適切さ、漢字とひらがな・カタカナのバランス、学習者の年齢層に合わせた言葉遣いなど、きめ細やかな配慮が必要です。
    • ドイツ語: 専門用語が多い技術系eラーニングでは、特に正確性と整合性が重要です。
    • ベトナム語: 文脈によって語尾の表現が大きく変わるため、学習内容の意図を正確に伝えるための繊細な翻訳が求められます。

6. ポータルサイト・コミュニティサイト

様々な情報やサービスへの入り口となり、ユーザー間の交流を促進するWebサイトです。

  • 目的: 情報集約、ユーザー間の交流、コミュニティ形成、集客、広告収入。
  • 翻訳上の特性・課題:
    • 膨大なコンテンツ量と継続的な更新: ニュース、ブログ、フォーラム投稿など、常に新しいコンテンツが追加されるため、効率的かつ継続的な翻訳体制が必要です。
    • UGC(User Generated Content)の対応: ユーザーが生成するコンテンツ(コメント、レビュー、フォーラム投稿)の翻訳は、その量と多様性から非常に難しい。AI翻訳や機械翻訳ポストエディットの活用も検討されます。
    • 多文化対応のコミュニティガイドライン: 健全なコミュニティ運営のため、利用規約やガイドラインは各国・地域の文化や法規制に合わせて慎重に翻訳する必要があります。
    • 検索性: ユーザーが目的の情報にたどり着きやすいよう、カテゴリ名や検索キーワードのローカライズが重要です。
  • 対象言語による考慮点:
    • アラビア語/ヘブライ語: RTL(右から左)記述のため、レイアウトが大きく変更される場合があります。
    • ヒンディー語/ベンガル語(インド): 多様な言語と文化が存在するため、ターゲットとする地域の特定と、それに合わせた言葉選びが重要です。

7. 特設サイト・キャンペーンサイト (LP / ランディングページを含む)

特定のイベント、キャンペーン、新製品発表などのために期間限定で開設されるWebサイトです。特に、広告からの流入を受け、特定の行動(購入、資料請求、登録など)に誘導することを目的としたLP(ランディングページ)もこのカテゴリーに含まれます。

  • 目的: 短期間での注目度向上、リード獲得、特定の行動への誘導。LPの場合は、単一の明確なCTA(Call to Action)に特化し、訪問者をコンバージョンに導くことが最大の目的です。
  • 翻訳上の特性・課題:
    • スピードと瞬発性: 期間限定のキャンペーンや広告運用に連動するため、非常に短い納期での翻訳が求められることが多いです。LPは特に、広告配信に間に合わせるための迅速な翻訳が不可欠です。
    • インパクトと訴求力: 視覚的な要素が多く、キャッチコピーや見出し、CTAなど、短い文言で最大限のインパクトと訴求力を出すための翻訳が重要です。LPでは、ターゲットの心に響く「マイクロコピー」の翻訳がコンバージョン率を大きく左右します。
    • 文化的な適合性: キャンペーンの内容やメッセージが各国の文化に合致しているか、不快感を与えないかなど、細心の注意が必要です。LPでは、文化的な訴求ポイント(例:割引、無料、希少性など)を現地の消費者に最適化するローカライズが重要です。
    • A/Bテストへの対応: 複数の翻訳パターンを比較し、コンバージョン率の高い方を選ぶA/Bテストを行う場合、翻訳会社との連携や迅速な修正対応が求められます。
  • 対象言語による考慮点:
    • 中国語: 数字や色が持つ意味合いが日本と異なる場合があるため、プロモーションメッセージで特に注意が必要です。強力な訴求力を持つ表現が好まれます。
    • フランス語: 広告表現において、独自の美的感覚や文学的なニュアンスが重視されることがあります。直接的な表現よりも洗練された言い回しが効果的な場合も。
    • 韓国語: 最新のトレンドや若者言葉を取り入れたり、感情に訴えかける表現が効果的な場合があります。

8. イントラネット・社内ポータルサイト

従業員向けに情報共有、業務プロセス支援、社内コミュニケーションを行うWebサイトです。

  • 目的: 社内情報共有の効率化、業務プロセス改善、従業員エンゲージメント向上、グローバル拠点間の連携強化。
  • 翻訳上の特性・課題:
    • 社内用語の統一: 企業独自の専門用語や略語が多く使われるため、厳密な用語集の作成と運用が不可欠です。
    • 対象ユーザーの多様性: 本社と海外拠点、日本人駐在員と現地採用社員など、多様な文化背景を持つ従業員が利用するため、理解しやすい平易な表現や文化的な配慮が求められます。
    • 機密保持の重要性: 多くの機密情報が含まれるため、翻訳プロセス全体でのセキュリティ対策が最重要課題となります。
    • 継続的な更新と管理: 人事情報、社内規則、業務マニュアルなど、更新頻度が高いコンテンツが多く、継続的な翻訳・管理体制が必要。
  • 対象言語による考慮点:
    • 多言語一括対応: グローバル企業の場合、英語だけでなく、主要な拠点のある国の言語(例:中国語、ドイツ語、タイ語など)への多言語展開が求められることが多いです。
    • 文化的な表現: 社内報やメッセージなどで、ユーモアや比喩表現を用いる場合は、各国文化でどのように受け止められるかを慎重に考慮する必要があります。

まとめ

Webサイト翻訳は、単にテキストを別の言語に置き換える作業ではありません。それぞれのWebサイトが持つ目的ターゲットユーザー提供コンテンツの特性技術的な要件、そして対象言語とその文化的な背景を深く理解し、それに合わせた戦略的なアプローチが必要です。

貴社のWebサイトがどの類型に当てはまるか、そしてどのような翻訳課題を抱えているかを見極めることで、より効果的なグローバル戦略を構築し、ビジネス成果を最大化することができるでしょう。

 

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