「訪日外国人向けにPRをしたいが、予算が限られていて全部の国には手が回らない」
「どの国から優先的に取り組むべきか、判断基準が知りたい」
訪日インバウンド向けのPRを検討する際、多くの企業が直面するのが「どの国から着手するか」という優先順位の問題です。この記事では、判断の目安となる考え方を整理します。
結論:訪日外国人向けPRは、まず「実際に来ている人数が多い国」から着手するのが基本です。
日本政府観光局(JNTO)の統計では、韓国・台湾・中国が訪日外客数の上位を占めており、これらの国は投下したPR予算に対して接触できる潜在顧客の母数が大きいという利点があります。加えて、台湾・香港は親日的なメディアが多く、限られた予算でも効果を出しやすいとされ、初めて訪日インバウンドPRに取り組む企業に適した市場です。一方で、アメリカのように人数は他のアジア圏に及ばなくても急成長している市場もあり、単純な人数だけでなく「伸び率」も判断材料になります。
1. まずは「実際の来訪者数」を確認する
訪日インバウンドPRの優先順位を考える上で、最も基本的な判断材料は、実際にどの国からどれだけの人が訪日しているかという実数です。JNTOの発表統計によると、2026年7月の訪日外客数は、韓国が894,700人、台湾が763,800人、中国が428,200人と、これらの国・地域が上位を占めています。PR施策は「より多くの潜在顧客に接触できるか」が費用対効果に直結するため、まずはこうした公開統計で母数の大きい国を確認することが出発点になります。
2. 人数だけでなく「伸び率」も見る
人数の多さだけが判断基準ではありません。例えば、2026年3月のアメリカからの訪日外国人客数は37万5,900人(前年同月比+9.7%)と、3月として過去最高を記録しており、他の欧米主要国が10万人台にとどまる中で大きく伸長しています。すでに規模の大きい市場(韓国・台湾・中国)を押さえつつ、今後の伸びしろが大きい市場(アメリカなど)にも早い段階で種をまいておく、という考え方もあります。
3. 「Tier」で優先順位を分けて予算配分する
以前の記事(費用相場)で紹介した通り、海外PRでは、重要度に応じて国をTierに分け、予算配分を変えるのが実務的な進め方です。訪日インバウンドPRに当てはめると、次のような考え方になります。
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Tier1(最優先国):訪日者数が多く、自社のターゲット層との一致度も高い国。現地PR会社を起用し、深く・確実にメディア露出を狙う
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Tier2(それ以外の国):訪日者数はTier1ほど多くないが、無視できない規模の国。ワイヤー配信で広く薄く網をかける
台湾・香港は、訪日者数の多さに加えて親日的なメディアが多いという特性から、限られた予算でも成果を出しやすく、初めて訪日インバウンドPRに取り組む企業のTier1候補として特に推奨できます。
4. 自社の商材・立地との相性も考慮する
全体の統計だけでなく、自社の商材や店舗立地との相性も踏まえる必要があります。
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免税店・小売など、特定の消費行動(爆買い、コスメ購入等)に強みがある商材であれば、その消費行動と結びつきの強い国籍を優先する
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地方の観光施設であれば、都道府県別の訪問率・宿泊者数データを確認し、実際にその地域を訪れている国籍から優先する
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富裕層向けの高単価商材であれば、人数の多さより、1人あたりの旅行消費額が大きい国籍を重視する
単純な人数ランキングだけでなく、自社のビジネスに直結するデータと掛け合わせて優先順位を決めることが重要です。
5. まとめ
訪日外国人向けPRの国別優先順位は、①JNTO等の公開統計で訪日者数の多い国を確認する、②人数だけでなく伸び率も見る、③Tier1(現地PR会社)とTier2(ワイヤー配信)に分けて予算配分する、④自社の商材・立地との相性を踏まえる、という順序で検討するのが実務的です。台湾・香港のような親日的で訪日者数も多い市場は、初めて取り組む際のTier1候補として特に有力です。
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Sep 18, 2026, 6:30:05 PM