「訪日外国人が店舗でどのように行動しているのかを調べたい」
「商品を見たり購入したりした後、なぜその行動を取ったのかまで聞きたい」
このような場合に活用できるのが、店舗での行動観察調査と、店舗出口でのヒアリングを組み合わせたインバウンド調査です。
訪日外国人を対象とした調査では、アンケートだけでなく、実際の店舗での行動を観察し、その直後に本人へ話を聞くことで、「何をしたのか」と「なぜそうしたのか」の両方を確認できます。
一方で、このような調査は、一般的なWebアンケートと比べて調査設計や実査の工数が大きくなりやすく、費用も調査条件によって変わります。
結論:インバウンド行動観察調査の費用は「店舗数・対象者数・調査時間・多言語対応」で大きく変わる
店舗での行動観察と出口ヒアリングを組み合わせたインバウンド調査では、単純に「1人いくら」と考えるのではなく、調査全体の設計によって費用が決まります。
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対象となる訪日外国人数が増えるほど、調査員・実査日数などの費用が増えやすい
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調査する店舗数や場所が増えるほど、店舗との調整や現場管理の工数が増える
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行動観察の時間が長くなるほど、調査員の拘束時間やデータ整理の工数が増える
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英語・中国語など複数言語に対応する場合、質問票・説明資料・ヒアリング対応などの費用が発生する場合がある
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出口ヒアリングの設問数や時間が増えると、実査・集計・分析の負担も大きくなる
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行動観察だけでなく、分析・レポートまで依頼する場合は、その分の費用も考える必要がある
つまり、インバウンド調査の費用を考えるときは、「何人に聞くか」だけでなく、「どの店舗で、何を観察し、どの程度ヒアリングし、どこまで分析するか」まで含めて考えることが重要です。
1. 店舗での行動観察+出口ヒアリングとは?
店舗での行動観察調査とは、訪日外国人が店舗内でどのように商品を見たり、売り場を移動したり、商品を比較したりするのかを観察する調査です。
例えば、小売店舗であれば、次のような行動を確認できます。
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どの商品・売り場に立ち寄ったか
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どの商品を手に取ったか
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商品の比較をしていたか
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POPや価格表示などを見ていたか
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購入した商品と、購入しなかった商品の違いは何か
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店舗内をどのような順番で回遊したか
そして、店舗を出るタイミングなどで対象者にヒアリングを行うことで、「なぜその商品を選んだのか」「何をきっかけに購入したのか」など、観察だけでは分からない背景を確認します。
このように、行動観察と出口ヒアリングを組み合わせることで、「実際の行動」と「本人が語る理由」の両方を見ることができます。
2. 費用は「行動観察」と「出口ヒアリング」の両方から考える
このタイプの調査で注意したいのは、出口ヒアリングだけの費用を見て予算を判断しないことです。
例えば、店舗出口で訪日外国人に質問するだけであれば、調査員を配置して回答を集めるという比較的シンプルな設計も可能です。
しかし、行動観察を組み合わせる場合には、対象者が店舗内でどのように動いたのかを記録するための調査設計が必要になります。
さらに、行動とヒアリング結果を紐付けて分析する場合には、「この行動をした人が、その後どのような回答をしたのか」といったデータ整理も必要になります。
そのため、費用を考える際には、次のような構造で考えると分かりやすくなります。
| 費用項目 | 主な内容 |
|---|---|
| 調査設計 | 調査目的、観察項目、ヒアリング項目、対象者条件などの設計 |
| 店舗調整 | 調査場所の選定、店舗側との調整、実施許可など |
| 行動観察 | 調査員の配置、観察、記録、データ整理など |
| 出口ヒアリング | 対象者への声掛け、質問、回答記録など |
| 多言語対応 | 質問票・説明資料の翻訳、通訳、外国語対応など |
| 集計・分析 | 行動データとヒアリング結果の整理・分析 |
| レポート | 調査結果の整理、考察、報告書作成など |
実際に公開されている調査料金例でも、出口調査はサンプル数だけでなく、調査票作成、翻訳、調査員、実査管理、機材、集計、レポートなどを含めて費用が構成されています。
そのため、「出口ヒアリング1人あたりの料金」だけで比較するのではなく、調査全体の費用を見る必要があります。
3. 対象となる訪日外国人数によって費用は変わる
最も分かりやすい費用変動要因の一つが、調査対象者数です。
例えば、少人数の対象者から行動を詳しく観察する調査と、数百人規模の訪日外国人から出口ヒアリングを行う調査では、必要となる調査員数や実施日数が大きく異なります。
特に出口ヒアリングでは、対象者への声掛け、調査条件の確認、質問、回答記録などに一定の時間が必要です。
そのため、対象者数を増やすと、単純に回答データだけが増えるのではなく、実査に必要な人員や日数も増える可能性があります。
一方、行動観察では、対象者数をむやみに増やすことが必ずしも最適とは限りません。
「どのような行動を確認したいのか」によって必要な観察数は変わるため、対象者数は調査目的から逆算することが重要です。
4. 店舗数が増えると、調査費用も変わる
インバウンド調査では、対象者数だけでなく「どの店舗で調査するか」も費用を左右します。
例えば、1店舗だけで調査する場合と、複数の店舗・商業施設・空港などを比較する場合では、店舗ごとの調整や実査管理が必要になります。
また、店舗ごとに訪日外国人の来店数や国籍構成、営業時間などが異なるため、同じ調査票を使う場合でも実施条件が同じとは限りません。
店舗数を増やす場合は、単純に「店舗数×1店舗あたりの料金」とならないケースもあります。店舗調整、実査管理、移動、スタッフ配置などの費用が発生するためです。
反対に、複数店舗をまとめて調査することで、1店舗あたりの費用が下がる場合もあります。
そのため、見積もりでは「1店舗あたりいくらか」だけでなく、複数店舗で実施した場合の全体費用も確認するとよいでしょう。
5. 行動観察にどこまで時間をかけるかでも変わる
行動観察では、「店舗内を自由に見てもらう」のか、「特定の商品カテゴリーや売り場での行動を詳しく観察する」のかによって必要な時間が変わります。
例えば、店舗内の大まかな回遊だけを確認する場合と、商品を手に取った時間、比較した商品、POPを見たかどうか、購入に至ったかなどを細かく記録する場合では、調査員の負担が異なります。
さらに、行動を記録する項目が増えるほど、実査後のデータ整理や分析にも時間がかかります。
公開されている小売店の行動観察調査でも、店舗内の回遊や棚・販促物への注目などを観察し、調査設計から店舗準備、実査、集計、レポートまでを含めた料金設定がされています。公開例では1店舗・4日間の行動観察で200万円~とされていますが、これは特定の調査設計における料金例であり、すべての行動観察調査に当てはまる相場ではありません。
このように、行動観察の費用は「何人を見るか」だけでなく、「1人の行動をどこまで細かく見るか」によっても変わります。
6. 出口ヒアリングの質問数・時間も費用に影響する
出口ヒアリングは、質問数や1人あたりのヒアリング時間によって費用が変わります。
「どの商品を購入したか」「何が購入の決め手だったか」といった簡単な質問であれば、比較的短時間で実施できます。
一方で、「訪日前にどこで情報を知ったか」「店舗内でどの商品と比較したか」「なぜ最終的にその商品を選んだのか」など、購買行動の背景まで詳しく聞く場合は、1人あたりの調査時間が長くなります。
また、質問数が増えると、回答を記録・整理するための時間も増えるため、実査だけでなく集計・分析の工数にも影響します。
公開されている店頭出口調査の料金例でも、設問数とサンプル数に応じて料金が設定されており、例えば10問程度・50~500サンプルのモデルケースでは40万円~180万円という料金例があります。
ただし、これは一般的な訪日外国人調査の価格そのものではなく、特定会社による店頭出口調査のモデルケースです。訪日外国人を対象にする場合は、対象者条件や多言語対応などによってさらに条件が変わります。
7. 訪日外国人調査では「多言語対応」も費用を左右する
訪日外国人を対象とする場合、一般的な国内消費者調査とは異なり、言語対応が必要になる場合があります。
例えば、英語だけでなく、中国語など複数言語に対応する場合には、質問票や調査画面、対象者への説明資料などの翻訳が必要になることがあります。
また、出口ヒアリングを対面で行う場合には、調査員が複数言語に対応するのか、通訳を配置するのかによっても費用が変わります。
実際に公開されている訪日外国人向け出口調査の料金例では、質問票作成、複数言語への翻訳、調査員、管理者、機材、集計、レポートなどが費用項目として分けられています。
そのため、見積もりを依頼するときは、「訪日外国人を対象にする」という条件だけでなく、対象とする国籍・言語をどこまで設定するのかを明確にすることが重要です。
8. 店舗側との調整や調査環境の準備にも費用がかかる
店舗で調査を行う場合、対象者を集めればすぐに調査を開始できるとは限りません。
店舗側への説明、調査実施の許可、実施時間の調整、調査員の配置場所、対象者への声掛け方法など、事前に決めておくことがあります。
また、調査場所が複数ある場合には、店舗ごとの条件確認や現地スタッフとの調整も必要になります。
さらに、タブレットなどの調査機材、通信環境、印刷物、対象者への謝礼・景品などが必要になる場合もあります。
公開されている訪日外国人向け出口調査の料金例でも、店舗ごとの調査準備、実査管理者、調査員、機材手配、資材・備品、景品などが費用項目として計上されています。
つまり、調査対象者に質問する「実査費」だけを見ていると、最終的な見積額との差が大きくなる可能性があります。
9. 行動観察と出口ヒアリングを組み合わせるほど、分析の工数も重要になる
この調査の特徴は、行動観察と出口ヒアリングを別々に実施するのではなく、両方の情報を組み合わせられることです。
例えば、「商品Aを手に取った人のうち、実際に購入した人はどの程度いたのか」「購入しなかった人は何を理由として挙げていたのか」といった分析が考えられます。
こうした分析を行う場合、単純な回答数の集計だけではなく、行動記録とヒアリング結果を紐付ける作業が必要になります。
そのため、納品物を「ローデータだけ」にするのか、「単純集計まで」にするのか、「調査結果の考察・改善提案まで含める」のかによって、費用は変わります。
行動観察調査は、観察したデータを集めること自体が目的ではありません。店舗内のどこで離脱しているのか、どの商品が比較されているのか、どの売り場が機会損失につながっている可能性があるのかなど、意思決定に使える形に整理することが重要です。
10. 見積もりを依頼するとき、最初に伝えるべき項目
インバウンド行動観察調査の見積もりを依頼するときは、調査会社に次の情報を伝えておくと、より具体的な見積もりを作りやすくなります。
| 確認項目 | 伝える内容の例 |
|---|---|
| 調査目的 | 購買行動の把握、売場改善、商品選定理由の把握など |
| 調査場所 | 空港、百貨店、ドラッグストア、家電量販店など |
| 対象者 | 訪日外国人、国籍、年齢、旅行目的、購入経験など |
| 対象者数 | 行動観察を何人、出口ヒアリングを何人実施するか |
| 観察内容 | 回遊、商品接触、比較、購入、売り場への立ち寄りなど |
| ヒアリング | 質問数、1人あたりの時間、確認したい内容 |
| 言語 | 日本語、英語、中国語など対応が必要な言語 |
| 納品物 | ローデータ、集計表、分析レポート、改善提案など |
特に重要なのは、「訪日外国人の行動を見たい」というところで止めず、最終的に何を判断したいのかまで伝えることです。
例えば、「商品の売れ行きが悪い理由を知りたい」のか、「売り場のどこで訪日外国人が離脱しているのかを知りたい」のかによって、観察項目や出口ヒアリングの内容は変わります。
調査目的を先に明確にすることで、必要以上に対象者数や質問数を増やさず、必要な情報に絞った調査設計をしやすくなります。
11. 「安い調査」よりも「必要な情報が取れる調査」かを見る
店舗での行動観察+出口ヒアリングでは、調査会社によって料金の内訳が大きく異なる場合があります。
例えば、A社では調査員費用だけが安く見えていても、翻訳、店舗調整、集計、レポートなどが別料金になっていることがあります。
反対に、調査設計から実査、分析、レポートまでをまとめて見積もる会社もあります。
そのため、複数社から見積もりを取る場合には、総額だけでなく、次の項目を比較するとよいでしょう。
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調査設計が含まれているか
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店舗との調整が含まれているか
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調査員の費用は何人・何日分か
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多言語対応や翻訳費用が含まれているか
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機材・通信費・交通費などの実費が別途かかるか
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集計・分析・レポートまで含まれているか
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行動観察と出口ヒアリングの結果を紐付けて分析できるか
公開されている店舗調査の料金例でも、同じ「店舗調査」という名称でも、調査項目、実施店舗数、調査員、実費、レポートなどによって料金体系が大きく異なります。
したがって、インバウンド調査では「1人あたりの単価」だけで判断せず、調査目的に必要な業務がどこまで含まれているかを確認することが重要です。
まとめ
店舗での行動観察と出口ヒアリングを組み合わせたインバウンド調査は、訪日外国人が「実際に何をしたのか」と「なぜその行動をしたのか」の両方を把握しやすい調査方法です。
一方で、Webアンケートなどと比べると、店舗調整や調査員の配置、行動観察、出口ヒアリング、多言語対応、集計・分析など、複数の工程が必要になるため、費用も調査条件によって大きく変わります。
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費用は対象者数だけでなく、店舗数や実施日数によって変わる
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行動観察をどこまで細かく行うかによって、実査・分析の工数が変わる
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出口ヒアリングの質問数や時間も費用に影響する
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訪日外国人を対象とする場合、多言語対応や翻訳が必要になることがある
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店舗調整、機材、交通費、謝礼などの実費が別途発生する場合がある
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最終的な分析・レポートの深さによっても費用は変わる
公開されている料金例からも、出口調査だけで数十万円~、大規模な訪日外国人向け出口調査では数百万円規模、店舗内の行動観察でも200万円~という事例が確認できます。ただし、これらはそれぞれ異なる調査設計に基づく公開例であり、インバウンド行動観察調査全般に適用できる固定的な「相場」ではありません。
そのため、実際に調査を依頼する際は、単純な価格比較ではなく、「どの店舗で、誰の、どのような行動を観察し、何をヒアリングし、最終的に何を判断したいのか」を整理したうえで見積もりを比較することが重要です。
WIPジャパンでは、訪日外国人を対象とした店舗での行動観察や出口ヒアリングなど、目的に応じた海外リサーチ・インバウンド調査をご支援しています。
対象者条件、調査店舗、観察内容、ヒアリング項目などを整理したうえで、調査目的に合わせた設計をご提案します。










Oct 6, 2026, 6:23:21 PM