日本の10月の祝日は「スポーツの日」のみですが、中国や韓国、台湾では10月上旬が連休になりやすいといわれています。
<中国・韓国・台湾 10月上旬の祝日>
・中国:10月1日の国慶節(建国記念日)から一週間程度の大型連休。
・韓国:10月3日の開天節(建国記念日)、10月9日のハングルの日を含めた大型連休。
・台湾:10月10日が国慶節(建国記念日)となっており、連休にする人も多いといわれる。
中国・韓国・台湾は、日本政府観光局(JNTO)によると、2024年8月単月の訪日外客数、および、2024年1月~8月の訪日外客数ともに、上位1~3位を占めています。
<2024年8月単月訪日外客数>
① 中国(745,800人)、②韓国(612,100人)、③台湾(564,300人)
<2024年1月~8月訪日外客数>
① 韓国(5,811,900人)、②中国(4,595,200人)、③台湾(4,115,200人)
出典:https://www.jnto.go.jp/news/press/20240918_monthly.html
中国・韓国・台湾は、年間を通してインバウンド消費を牽引しており、今年の10月上旬も多くの訪日外客数が予想されます。ここでは、これらの国で人気のWEBサービスについてお話していきます。
ところで昨今の訪日旅行で留意したいのは、WEBサービスの活用が不可欠といえるほど多くなっていることです。WEBサービスと一言にいっても様々なものがあり、また、インバウンドの旅マエ・旅ナカ・旅アトの段階で使うものが異なります。
<旅マエ・旅ナカ・旅アトで人気のWEBサービス>
・旅マエ:検索エンジン、SNS、メッセージアプリ、旅行/予約サイトなど。
・旅ナカ:検索エンジン、SNS、メッセージアプリ、モバイル決済サービスなど。
・旅アト:ECサイト、モバイル決済サービス、SNS、メッセージアプリなど。
旅マエ・旅ナカ・旅アトについて、詳しくは「訪日観光に必要な多言語対応 -「旅アト」と越境EC -」の記事をご参照ください。
中国・韓国・台湾で人気のWEBサービス
中国・韓国・台湾ではどのようなWEBサービスが活用されているのでしょうか。
WEBサービスは常に、そして急速に変化し続けていますが、現在、中国・韓国・台湾で人気といわれているものをご紹介していきます。
<中国のWEBサービス TOP>
・検索エンジン:Baidu(百度)…シェア率約6割。
・SNS:Weibo(微博)、Douyin(抖音)…中国シェアNo.1のSNSアプリWeibo(微博)は、ユーザー層が23歳~30歳。同じく人気のDouyin(抖音)は、日本では「TikTok」としても有名、30歳以上のユーザーが多い。
・メッセージアプリ:WeChat(微信)…企業向けに公式アカウントがあり、ビジネスでの活用が可能。同グループのWeChat Pay(微信支付)もモバイル決済サービスとして人気。
・旅行/予約サイト:Trip.com(旧Ctrip)…訪日中国人観光客の約2人に1人が使用。
・モバイル決済サービス:Alipay(支付宝/ アリペイ)…中国シェアNo.1。日本で人気のPayPayとも連携。
・ECサイト:Tmall Global(天猫国際)…中国最大の越境ECモール。
<韓国のWEBサービス TOP>
・検索エンジン:Naver(ネイバー) …検索結果がカテゴリー毎に表示される。SNS機能を持つNAVERブログも人気。
・SNS:Kakao Story(カカオストーリー)…国民的SNSと称されるほどの人気。
・メッセージアプリ:Kakao Talk(カカオトーク)…韓国シェアNo.1、日本のLINEの位置付け。
・旅行/予約サイト:Interpark(インターパーク)…チケット・航空券予約ともに韓国シェアNo.1。
・モバイル決済サービス:Kakao Pay(カカオペイ)…韓国シェアNo.1。Paypayとも連携。
・ECサイト:Coupang(クーパン)…韓国シェアNo.1の越境ECサイト。有名な体験予約サイトVeltraと業務提携。中国・米国に次ぎ3番目に日本の商品が人気。
<台湾のWEBサービス TOP>
・検索エンジン:Google…シェア率約6割。
・SNS:Facebook…利用率約8割。
・メッセージアプリ:LINE…LinePayは台湾人の2人に1人が活用(日本向けサービスは2025年に終了予定)
・旅行/予約サイト:Agoda…台湾人観光客の約7割がOTAを活用するといわれる中、台湾シェアNo.1。
・モバイル決済サービス:JKO Pay(ジェイコペイ) …台湾シェアNo.1。Paypayとも連携。
・ECサイト:Shopee(蝦皮購物)…シェア率約6割。ライブ配信から直接商品を購入できる機能も人気。
また、訪日情報サイトとしては、日本政府観光局(JNTO)が運営・約21言語(方言含む)対応の「Travel Japan」、また、特に欧米圏で人気を誇る「japan-guide.com」も有名ですが、台湾・香港で最大といわれる「樂吃購!日本(ラーチーゴー!日本)」も見逃せません。
夏休みに続き、10月上旬も多くの外国人観光客を街で見かけることでしょう。旅行先に日本を選んでくれたこと、日本での体験を楽しみにしてくれていることがとりわけ嬉しいですね。