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動画を字幕翻訳する前に知っておきたい!字幕翻訳のメリット、料金相場とは?|翻訳会社WIPジャパン

作成者: WIP japan|Sep. 28, 2021

 

 

動画字幕翻訳のキホン

字幕翻訳と一般的な翻訳の一番大きな違いは、字数制限があるか否かという点です。映画やドラマなどの映像作品において、人間が無理なく映像と文字の両方を理解することができるのは、「1秒当たり4文字」と言われています。しかし、1秒あたりに話すことができる情報量は、4文字の中に含めることができる情報よりも圧倒的に多いため、字幕翻訳の際には原文が言いたいことの本質を汲み取り、簡潔に表現する要約力が求められます

字幕を挿入する対象の動画ファイルは、MP4やMOVなどの編集が可能です。元々、動画に字幕が付いている場合には、SRT形式等で字幕データを出力しておきます。SRT字幕ファイルはテキストエディタで簡単に編集することができ、「字幕番号」、「表示開始時間 --> 表示終了時間」、「表示文字」、「改行(一行空欄)」というブロックが並ぶフォーマットとなっています。また、動画編集ソフトによっては、確認用としてExcelなどにエクスポートすることも可能です。

次に、字幕の基本ルール(表記)を挙げておきます。以下は一例となっており、他にも細かな表記ルールが存在しています。

  1. 句読点
  2. 日本語の字幕では句読点は使用せず、半角スペース(、)と全角スペース(。)でそれらを表現します。ただ、全角スペースはできるだけ使用しないで改行やハコ切り(字幕を映像にのせるタイミングの決定)を工夫することが多いです。
  3.  
  4. 数字
  5. 1桁の数字は全角、2桁以上の数字は半角で表記します。
  6.  
  7. ダッシュ
  8. できるだけ1度の字幕に区切りよく収めることを目指しますが、次の字幕に文が続いてしまう場合はダッシュを使用します。

 

動画字幕翻訳の特徴(エンタメ系とビジネス系の違い)

動画字幕の翻訳は、大きくエンタメ系とビジネス系に分かれます。エンタメ系の字幕翻訳としては、テレビ、DVD、映画や、スポーツ、アニメ、ゲーム、音楽、YouTubeなどのオンライン配信が挙げられます。一番シェアが大きいのがこのエンタメ系の字幕翻訳でしょう。YouTubeをはじめとする動画配信サービスの台頭により、ますます注目が集まっています。エンタメ系と一口に言ってもコンテンツは実に多様で、必要な情報を限られた文字数で、しかも効果的に表現するには相応の経験が必要とされます。特に映画などでは、作品そのものやストーリーを伝えることが求められます。「あの場面のあのセリフ」のように、少ない言葉でも観客に強い印象を与えるといったケースもあります。

一方、ビジネス系の字幕翻訳としては、企業のプロモーション、セミナーや展示会の映像、社内教育やマニュアルの資料等が挙げられます。情報収集の手段として動画が主流になりつつある中、企業活動に動画を取り入れる会社が増えてきています。モバイル通信の速度向上により、ストレスなく動画を視聴できるようになってきていることも関係しています。ビジネス系の字幕翻訳の特徴としては、動画は目的のための一つのツールという位置づけという点です。エンタメ性やストーリー性が求められる場合もありますが、企業がどういった目標設定をしているかによって必要とされる翻訳レベルも違ってきます。ビジネス系の字幕翻訳で求められるのは、完璧な作品ではなく、効果的な情報伝達であることが多いのが特徴です。

 

動画字幕翻訳者はどんな人

先述のとおり、字幕翻訳者に一番求められるのは「要約力」です。原文で最も大事なこと、伝えたい要素は何かを判断し、映像との兼ね合いを見ながら適切な訳語を選択します。映像を見ればわかる情報は、字数が限られている字幕にわざわざ含める必要はありませんので、情報の取捨選択が重要になります。

字幕翻訳者になるためのメジャーな方法として、翻訳学校または通信講座を受講する人が多いようです。特にエンタメ系の字幕翻訳については、字幕制作会社が独自にスクールを経営し、卒業生をそのまま字幕翻訳者として採用している場合があります。

例)
https://www.wiseinfinity-school.com/(ワイズ・インフィニティ)
https://www.vta.tfc.co.jp/(東北新社)

翻訳学校や通信講座での主な学習内容は、句読点・数字の表記、字数制限、ハコ切りの仕方などの字幕翻訳の基本的なルールの習得となります。あとはとにかく実践の積み重ねです。

ビジネス系の字幕翻訳では、エンタメ系ほど需要がないこともあり、通常はビジネス翻訳を本業としている方が多い印象です。様々なビジネスシーンにおいて、メッセージを効果的にかつ簡潔に表現するという点では、字幕翻訳にも共通しています。

 

動画字幕を翻訳することで得られるメリット

最近のAI技術の進歩により、自動音声認識や自動字幕生成、同時AI翻訳を合わせたサービスを使えば、リアルタイムで動画に字幕翻訳を挿入できるようになってきています。オンラインセミナーやカンファレンスなどで、そのような多言語コンテンツ配信を体験する機会も増えてきたのではないでしょうか。最新情報をいち早く入手できるという点で、リアルタイムでの字幕翻訳はユーザーにとってもメリットが大きいと言えます。

しかし、AI技術は字幕翻訳の精度という面ではまだまだ十分ではありません。動画を視聴するユーザーが業界知識に通じていれば、やや精度の落ちる字幕翻訳であっても、その動画が伝えようとしているメッセージを推測することは容易でしょう。一方で、事前に情報を把握できていないユーザーが動画を視聴する場合には、リアルタイムのメリットよりも、精度の悪い字幕翻訳のデメリットの方が大きくなることもあります。

つまり動画の目的が、即時性(リアルタイム)にあるのか、コミュニケーション性にあるのかをまず判断する必要があるでしょう。リアルタイム面よりもコミュニケーション面を重視したい場合には、自動AI翻訳の代わりに人間翻訳を選択することで、動画のメッセージ性を高めることが可能です。AI翻訳のメリットは自然な翻訳を短時間で入手できる点にありますが、だからと言って人に共感を与えるような文章が出来上がるわけではありません。人の心を掴む文章には、まだまだ人間の創造力が必要とされるからです。

字幕単体で人の心に響くストーリーを提供できるのであれば、マーケティング的にも十分な効果が期待できます。例えばBtoBのビジネスであれば職場環境での動画視聴が想定されます。つまり、音声を聴かなくても動画の内容を理解できなければなりません。字幕挿入によるミュート再生への対応をしておくことで、ユーザーにとってのアクセス性(または視聴率)が高まります

また、字幕によってコミュニケーション性が高まるということは、海外マーケティングを行う上でも非常に重要となってきます。母国語でない言語の動画を視聴する場合には、ユーザーはその情報の多くを字幕からインプットすることになります。音声のすべてを翻訳するよりは、ユーザーが無理なく読める分量や、強調しておきたい内容に絞ることも海外マーケティングでは効果的でしょう。

翻訳された字幕を字幕キャプションとして埋込めることが可能であれば、動画タイトルやタグと同様に検索エンジンでの順位を上げるというSEO効果も期待できます。また、字幕翻訳のコンテンツを別途ブログ記事化するなどマーケティングツールとして再利用することも可能ですので、以上のようなメリットを総合的に判断して動画字幕を依頼するのがよいでしょう。

 

動画字幕の翻訳を依頼する際に気をつけるポイント

動画を翻訳して字幕を挿入するには、「自分で全部作業する」、「クラウドソーシングを利用してフリーランスに依頼する」、「専門の業者に依頼する」の順で外注コストが高くなります。ただ、翻訳をするという作業と字幕を挿入するという作業は、まったく異なるスキルが必要とされますので、個人やフリーランスでは翻訳と字幕挿入の両方に対応するのは難しいでしょう。できれば、翻訳と字幕挿入の両方に対応している専門業者に依頼するのがベストと言えます。

ビジネス系の字幕翻訳であれば、やはりビジネス翻訳を本業としている翻訳業者がよいでしょう。特に、文字起し、翻訳、そして字幕の挿入という複雑な言語系の作業が含まれますので、多言語の扱いに慣れている翻訳業者なら安心してプロジェクト管理を委ねられます

以下に、ビジネス系の動画字幕翻訳の一般的な作業の流れについてまとめておきます。

 

動画字幕翻訳の一般的な作業の流れ(ビジネス系動画)

0. まずは動画をご用意ください

1. 翻訳の前に動画の音声を文字起こし
(原稿がデータ(WORDあるいはEXCEL)である場合は、このステップは省略できます)

2. 文字起こしされたデータを多言語に翻訳

3. 翻訳されたデータを動画に字幕として挿入

4. 多言語化された字幕付き動画の完成

 

動画字幕翻訳の料金相場は?(ビジネス系動画)

ここではビジネス系の動画字幕翻訳の料金相場についてみていきます。通常翻訳での文字単価と違い、動画字幕翻訳では映像の時間(分単位)で料金が決定されます

文字起こし、翻訳、字幕挿入のそれぞれで、分単位の単価が細かく設定されている業者もあれば、まるごと一括でいくらと料金が定められている業者もあり、業者間の料金比較は簡単ではありません。さらに、分単位での単価とは別に最低料金が定められている場合があるので注意が必要です。

例えば、ビジネス系の日本語の動画を英語に翻訳する場合の料金相場はどうでしょうか。主要業者の料金を調べてみますと、5分程度の映像であれば、文字起こし、翻訳(日本語から英語)、字幕挿入の工程を含めて、50,000円~100,000円ぐらいとかなり幅があります。最安値の業者と最高値の業者では、料金でおよそ2倍の差があります。

ですので、業者が提供するサービスの質とビジネスの目的が釣り合っているかを吟味する必要がありそうです。社内での利用が目的である場合には、デザイン的に完璧な字幕の必要はなく、目的に沿った字幕(翻訳)の質であることを重視するほうがよいかもしれません。逆に、社外向けのマーケティング資料であれば、デザイン性も考慮する必要があるでしょう。

最後に、動画字幕翻訳では「文字起こしと動画挿入」の料金よりも「翻訳」の料金の比率が大きくなっており、翻訳専門の業者のほうが価格が安い場合があるようです。ビジネス翻訳で豊富な実績があるWIPジャパンでは、ワンストップ動画字幕翻訳サービスを提供しています。ビジネス向けの5分の動画字幕が日本語から英語・中国語へ2言語セットで8万円(税別)~とお手頃な価格となっています。もちろん日本語から英語のみにも対応しており、前述の料金相場(50,000円~100,000円)においても5万円台となりますので低価格帯のサービスです。

 

まとめ:動画字幕翻訳の特徴、メリット、料金相場

今回は、動画を字幕翻訳する前に知っておきたいとして、動画字幕翻訳の基本情報、エンタメ系とビジネス系の特徴や字幕翻訳のメリット、依頼する際のポイントと料金相場について解説しました。

市場が海外に拡大していく中で、動画を活用したマーケティングに注目が集まっています。動画に字幕翻訳を追加することで、効果的なマーケティング活動につながります。品質と料金体系を考慮しつつ、ビジネスの目的に合わせた業者選びをしていきましょう。

 

 

 

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