「万博」は、「万国博覧会」の略称で、英語では「World Expo」といいます。今年2025年4月13日から2025年10月13日まで、大阪・関西万博が開催されていますが、今回の万博について、少しご紹介していきます。
日本で万博は、過去3回ほど開催されています。
① 大阪万博（1970年、開催地：大阪府吹田市、テーマ：人類の進歩と調和）
② 愛知万博（2005年、開催地：愛知県瀬戸市・豊田市、テーマ：自然の叡智）
③ 大阪・関西万博（2025年、開催地：大阪府大阪市、テーマ：いのち輝く未来社会のデザイン）
参加国数も増加傾向にあり、大阪万博では約77カ国だったものが、愛知万博では約121カ国、大阪・関西万博では150カ国以上の参加が予定されています。
大阪万博のシンボルが岡本太郎の「太陽の塔」であったのは有名な話ですが、大阪・関西万博は世界最大級の木造建築物である「大屋根リング」と公表されています。パリにあるエッフェル塔も、1889年にパリで開かれた万国博覧会を機に建設されたものです。大阪・関西万博のシンボルを見るのが楽しみですね。
大阪・関西万博では、多言語コミュニケーション支援と地域活性化の取り組みが掲げられています。TOPPAN株式会社の自動翻訳システムが使用された、以下ツールの活用が予定されています。
EXPOホンヤク
日本語を含む30言語に対応。入場者、公式参加国、民間パビリオン出展者等に無料で提供される。スマートフォンなどにインストールして使用。NICT（情報通信研究機構）の国産翻訳エンジンが活用されており、他の翻訳エンジンと異なり、日本語をベースとして機能します。英語を介して翻訳されないため、日本語→多言語への翻訳の性能が高いといわれています。
なお、全30言語が音声翻訳・テキスト翻訳の両方に対応しているわけではありません。音声翻訳・テキスト翻訳に対応しているのは、13言語。テキスト翻訳にのみ対応しているのが、17言語となります。
＜音声翻訳・テキスト翻訳対応（音声出力可）＞
アジア地域の言語：日本語、中国語（簡体字）、中国語（繁体字）、韓国語、
インドネシア語、タイ語、ベトナム語、ミャンマー語、フィリピン語
欧米地域の言語：英語、スペイン語、フランス語
南米地域の言語：ブラジルポルトガル語
＜テキスト翻訳のみ対応（音声出力は不可）＞
アジア地域の言語：ウルドゥ語、クメール語、シンハラ語、ネパール語、ヒンディー語、
マレー語、モンゴル語、ラーオ語
欧米地域の言語：イタリア語、オランダ語、デンマーク語、ドイツ語、ハンガリー語、
ポルトガル語、ロシア語
中東地域の言語：アラビア語、トルコ語
（出典：https://www.holdings.toppan.com/ja/news/2025/01/newsrelease250129_1.html）
既にApple StoreやGoogle Playでもダウンロード可能となっているので、試してみるのも良いかもしれません。サービス提供は、2025年10月13日をもって終了予定です。
EXPOホンヤクRemote
日本語を含む13言語に対応。ツアーガイドなど、複数の来場者に向けて、一斉説明をする場面で活用。スマートフォンなどにインストールして使用。言語選択をすると、ガイドの話す言語を、好きな言語に翻訳することができる。
EXPO同時通訳システム
日本語を含む6言語に対応。セミナーやシンポジウムなどで活用。登壇者の発表内容が、会場スクリーンや視聴者の端末に、自動同時通訳されて表示。オンライン配信にも使用可能。
なお、大阪・関西万博で使用される専門用語「EXPO多言語用語集」も、事前に登録することができます。大阪・関西万博では、キャッシュレスが推進されており、「EXPO2025デジタルウォレット」が設置されます。以下３サービス「ミャクペ！」「ミャクポ！」「ミャクーン！」が提供予定です。これらも、「EXPO多言語用語集」にある大阪・関西万博の専門用語の一部です。
ミャクーン！（英語：MYAKU-N!）
万博関連のイベント参加、「ミャクぺ！」「ミャクポ！」の利用により入手可能なNFT。
ミャクペ！（英語：MYAKU-PE!）
クレジットカード、銀行口座からチャージして使う二次元コード決済型の万博独自の電子マネー。
ミャクポ！（英語：MYAKU-PO!）
万博の機運醸成やSDGsなどの取り組みに参加すると貯まるポイント。
（出典：https://www.expo2025.or.jp/wp/wp-content/uploads/auto_translation_definition_of_terms.pdf）
また、関西だけではなく、他の地域の経済活性化も期待されており、地域ブランドのプロモーションの絶好の機会となります。愛知万博は約7兆円の経済波及公開があったといわれており、大阪・関西万博は約2兆円が見込まれていますが、コンテンツの充実やプロモーションへの注力により、さらなる経済効果が期待されています。
大阪・関西万博が楽しみですね。
参考文献
https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/hakurankai/banpaku.html
https://www.expo2025.or.jp/news/news-202502120-02/
https://www.expo2025.or.jp/future-index/digital/auto-translation/
https://www.holdings.toppan.com/ja/news/2025/01/newsrelease250129_1.html
https://apps.apple.com/jp/app/expo%E3%83%9B%E3%83%B3%E3%83%A4%E3%82%AF/id6736638854?platform=iphone
https://japanticket.com/column/visito-to-japan/osaka-expo-2025/