「アンケート調査(定量調査)はもう終わったけど、数字だけ見ても『なぜそうなったのか』が分からない」
「定量調査の後に、あらためてヒアリング調査をする意味はあるのか」
定量調査で全体像を掴んだ後、ヒアリング調査を追加するべきか迷う方は少なくありません。この記事では、定量調査の後にヒアリング調査を行う目的と、その使い方を整理します。
結論:定量調査後のヒアリング調査は、「数字の背景にある理由」を明らかにするために行います。
定量調査は「何が」「どれくらい」起きているかを数値で把握するのに向いていますが、「なぜ」そうなったのかという理由や心理までは分かりません。定量調査の後にヒアリング調査を行うことで、回答の背景や理由を深掘りできるほか、定量調査の設計段階では想定していなかった意外な意見やアイデアを拾える場合もあります。数字とインサイトの両方が揃うことで、次の打ち手を具体的に考えられるようになります。
1. 定量調査だけでは分からないこと
定量調査は、仮説検証・実態把握・効果測定を目的として実施されます。「女性20代の何%が購入したいと答えているか」といった、選択肢式の回答から得られる客観的な数値データが強みです。統計的な分析(クラスター分析、因子分析等)にもかけやすく、全体傾向を把握するのに向いています。
一方で、定量調査は「数値として表れた結果」までしか教えてくれません。なぜその数値になったのか、回答者がどのような心理でその選択をしたのかという「理由」の部分は、選択肢の中には現れてきません。
2. 定量調査後にヒアリング調査を行う3つの目的
2-1. 回答の背景・理由を深掘りする
最も基本的な目的です。定量調査で「購入しない人が60%いる」という結果が出たとしても、その理由は「価格が高いから」なのか「そもそも知らなかったから」なのか、数値だけでは分かりません。ヒアリング調査で直接尋ねることで、その理由や背景を具体的に把握できます。
2-2. 定量調査では想定していなかった意見を拾う
定量調査は、あらかじめ用意した選択肢の中から回答してもらう形式のため、設計時点で想定していなかった意見やアイデアは拾いきれません。ヒアリング調査では、対話の中で自由に語ってもらうことで、事前には想定していなかった気づきやアイデアを引き出せる可能性があります。
2-3. 数値化しにくいテーマを扱う
お金や仕事、病気といった、人前では話しにくいテーマについては、選択式のアンケートよりも、1対1のヒアリングの方が率直な意見を引き出しやすいとされています。定量調査の結果に厚みを持たせたい場合、こうしたテーマにはヒアリング調査が適しています。
3. 定量と定性、どちらを先にすべきか
この記事では「定量調査の後にヒアリング調査を行う」パターンを扱っていますが、逆に、まだ仮説が固まっていない段階では、ヒアリング調査を先に行い、そこで得た気づきをもとに定量調査で検証するという順番もあります。
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定量調査が先:ある程度仮説があり、その確からしさを数字で裏付けたい、あるいは数字の背景を深掘りしたい場合
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ヒアリング調査が先:そもそもどんな仮説を立てればよいか分からず、まず生活者の言葉からヒントを得たい場合
目的に応じて、どちらを先に行うかを設計することが重要です。
4. まとめ
定量調査後のヒアリング調査は、数字だけでは見えない「理由」「背景」「想定外の意見」を補うために行います。定量調査で全体傾向を掴み、ヒアリング調査でその中身を深掘りすることで、数字とインサイトの両方が揃った、実務に活かせる調査結果になります。
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